OSMO Action3を検討中なら360度動画も撮れるInsta360 ONE RSがちょっと気になるのではないでしょうか。
ONE RSが1台あれば、スタンダードモードと合わせて360度モードでも撮れますからね。ここのところ、ずっと15,000円割引が続いていて価格差がそれほどないのでなおさらです。
とは言え、両カメラには違いがあり、よく調べずに購入すると後々後悔します。
どちらを選べばよいか。比較しながら整理してみます。
今回比較するカメラ
OSMO Action3
- 高画質
- 使いやすいスクリーンサイズ
- 防水性能
- (ハイフレームレートでの)スロモ撮影
- 10ビットカラー対応
- 自撮り棒が消えない(または限定的)
- 360度モードがない
insta360 ONE RS
- マルチな撮影モード(オールインワン)
- 360度撮影
- 6Kワイドスクリーン撮影
- 故障時に一部のパーツ交換で済む
- 拡張性がある
- 専用カメラ未満の性能
- スクリーンサイズが小さい
- 画質は普通
- 8ビットカラー
OSMO Action3 vs insta360 ONE RS 比較表
OSMO Action3 | Insta360 ONE RS ツイン版 | |||
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タイプ | スタンダード アクションカメラ | レンズ交換式 アクションカメラ |
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発売時期 | 2022年9月 | 2022年3月 | ||
①デザイン面 | 重量 | 145g | 135.3g(360度) 125.3g(標準) |
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本体サイズ | 70.5 x 44.2 x 32.8mm | 70.1 x 49.1 x 43mm(360度) 70.1 x 49.1 x 32.6mm(標準) |
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スクリーンサイズ | 全面:1.4インチ 背面:2.25インチ | 1.3インチ | ||
ストレージ | 最大256GB | 最大1TB | ||
バッテリー容量 | 1770mAh | 1445mAh | ||
バッテリーライフ (設定) | 最大160分 (1080p@30fps) | 最大82分 (5.7k@30p) |
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防水性能 | 16m防水 | 5m防水 | ||
動作温度 | -20℃ ~ 45℃ | -20℃ ~ 40℃ | ||
②映像面 | センサーサイズ | 1/1.7インチ | 1/2インチ | |
360度モード | 画角|35mm換算 | 7.2mm |
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レンズ | f2.0 | |||
ISO | 100-3200 | |||
解像度@最大フレームレート | 5.7K@30p 4k@50p |
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HDR動画 | HDR |
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タイムラプス | ||||
タイムシフト | ||||
バレットタイム | ||||
ループ録画 | ||||
スタンダードモード | 画角|35mm換算 | シングルレンズモード 超広角|12.7mm 広角| 標準| 狭角| | 4Kブーストレンズ 16mm |
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レンズ | f2.8 | f2.4 | ||
ISO | 100-12800 | 100-6400 | ||
解像度@最大フレームレート | 4K@120p | 4k@60fps 2.7k@100fps |
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HDR動画 | ||||
タイムラプス | ||||
タイムシフト | ||||
ループ録画 | ||||
6Kワイドスクリーン | 6K@25fps |
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最大ビットレート | 130Mbps | 100Mbps | ||
色深度 | 10bitカラー | 8bitカラー | ||
トラッキング | ディープ追跡2.0 ※編集時に選択 |
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暗所性能 | 普通 | 普通 | ||
カラー | フラット ナチュラル 鮮明 | LOG 標準 鮮やか |
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手ブレ補正 | 電子手ブレ補正 (RockSteady 3.0) | 6軸電子手ブレ補正 (FlowState) |
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見えない自撮り棒 | スキーとスノボのみ | |||
見えないマイク | ||||
価格 | 本体のみ | 47,300円 | 75,180円 | |
保険 | 年2,970円 | 年6,900円 |
①デザイン面(ユーザー体験)
本体のサイズ感は両者ほぼ変わらないことがわかります。
また、バッテリーの比較(動作時間や価格)もほぼ互角と言えるでしょう。どちらも交換式なので予備バッテリーを準備しておくことができます。
OSMO Action3のほうがいい点
スクリーンサイズ
OSMO Action3には確認しながら撮影できるサイズ感の背面スクリーンがあります。
ONE RSのスクリーンだと確認しながら撮影するにはやはりちょっと小さいですね。スマホでアプリを使えば撮影中も確認できますが、OSMO Action3のほうがスタンダード動画の撮影には向いていると言えるでしょう。
防水性能
OSMO Action3の防水性能は優れています。ONE RSの5mでもほとんどの場面で問題なく使用できるはずですが、性能が高いに越したことはありません。
Insta360 ONE RSのほうがいい点
軽さ
ONE RSは本体がやや軽いです(4K撮影時の比較)。
体感的には差がないですが、あえてメリットを探すとしたらそのあたりになるでしょう。
対応SDカード容量
1TBまでのSDカードが使えます。大容量のデータを保存できるのはリスクでもありますが、便利です。
なお、OSMO Action3でも1TBが動作する可能性もありますが、メーカー推奨は256GBとなっています。
②映像面
映像に関する比較で言えば、動画の幅を撮るか品質を撮るかの選択になります。
Insta360 ONE RSのほうがいい点
Insta360 ONE RSは撮れる動画の幅が広いです。
スタンダード動画
普通の4K動画を撮ることができます。
360度動画
ドローンを使っているかのような第三者視点の映像が簡単に撮れます。後から必要な部分を選べばいいだけなので実は撮影も簡単です。
6K動画
センサーサイズが大きい分、2.35:1の6K映像も撮れます。(2.35:1なので通常の16:9とか比較すると上下がクロップされてますが、目的によっては十分に使えると思います。)
OSMO Action3のほうがいい点
OSMO Action3は高品質の動画を撮ることができます。
超広角撮影
OSMO Action3で撮影するほうがより広い画角をカバーできます。
ハイフレームレート撮影
OSMO Action3のように4K120FPSが撮れたほうがよりアクション映像っぽさは増します。ONE RSでもほとんどの場面で十分ですが、クオリティにこだわると限界があるということです。
LCDスクリーンサイズ
スクリーンサイズが大きいほうが撮影時に確認したり、設定を変更しやすいです。
10ビットカラー対応
より豊富な色を再現できるため、4K動画という勝負でみればOSMO Action3に軍配が上がります。
イメージ的にONE RSで撮ると8ビットの画像のように縞々が入ることもあります(この画像だと空の部分。これは再現できる色は10ビットカラーよりも少ないために起こっています)。
コスパ的には Insta360 ONE RSかも(2023年4月時点)
Insta360 ONE RSは割引されており、ツイン版は4K動画と360度動画を撮影できるのに60,140円で済みます。
OSMO Action3は単品だと49,500円、アクセサリーを含めると66,000円。
それほど価格差がないのに360度モードを使えることを考えると、高コスパと言えるかもしれません。
OSMO Action3の弱点
インビジブルスティックモードがしょぼい
自撮り棒が消えるモードは搭載されていますが、手間がかかる上、Insta360ほどの精度がありません。また、スノースポーツ(スキー・スノボ)に限られるのも残念なポイントです。
360度動画が撮れない
改めて書くまでもないですが、360度動画は撮れません。
OSMO Action3に向いているパターン
映像クオリティを高めたい
量より質で考えるならOSM Action3です。ハイクオリティな4K動画を残せます。
360度カメラをすでに持っている
Insta360の360度モードで撮れるカメラをすでに持っているならOSMO Action3のように特化したカメラを選んだほうがシンプルで使いやすいです。
Insta360 ONE RSの弱点
専用カメラには劣る
Insta360 ONE RSはオールインワンと言うこともあり、スペック的には専用カメラと比較するとちょっと不利です。
純粋な4KカメラとしてならOSMO Action3を使ったほうがハイフレームレートの動画も撮れますし、スクリーンも大きくて使いやすいです。
360度カメラとしてならInsta360 X3のほうがコンパクトで、防水性能も高いです。
できる限りの動画品質を求めるならミラーレスカメラのほうが有利です。
交換式は色々と煩わしい
モジュール交換式なのがInsta360 ONE RSの魅力ですが、毎回交換するのは案外大変です。特に寒い時期に屋外で冷えた手でやるのは避けたいです。
Insta360 ONE RSに向いているパターン
映像クオリティはそこそこでもいい
質より量で考えるならInsta360 ONE RSです。
4K動画モードだけじゃなくて、360度モードにも対応できるということで撮れる動画のタイプが広くなります。
その代わり、映像を見比べるとOSMO Action3のほうがやや質は高くなります。
コンパクトな装備で旅に出たい
Insta360 ONE RSが1台あれば様々なパターンで撮影ができるので荷物を減らせます。
特に海外旅行だと荷物が多いと大変ですから1台で複数の仕事ができるのは大きいと思いますね。
大容量バッテリーなど必要なアクセサリーだけを追加することも容易です。
まとめ
長くなりましたが、要するにアクション撮影の専門家を選ぶか汎用的なジェネラリストを選ぶかみたいな違いですね。