Insta360 X3の設定ってどうしてますか?
今回は僕が試行錯誤した結果、「こうすれば大失敗することはないな」ってのを紹介します。
(Vlogでよく使う設定についてです。写真の設定は扱いません。)
Insta360 X3をまだ購入していない方へ
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Insta360 X3の基本的な設定まとめ
スクロール⇒
項目 | 設定 | |||
---|---|---|---|---|
見た目 | 360度モード | レギュラーモード | LOG | 5.7K30 |
アクティブHDRモード | - | 5.7K30 | ||
バレットタイムモード | LOG | 4K120 | ||
シングルレンズモード | デフォルト FOV | LOG | 3パターン | |
ホワイドバランス | 4500K-5500K | |||
EV | 0または-0.5 | |||
チラツキ防止 | オート | |||
動画ビットレート | 高 | |||
動画のシャープネス | 高または中 | |||
使いやすさ | 音声制御 | 低 | ||
画面の明るさ | 40-60%程度 | |||
バイブレーション | オン | |||
クイックキャプチャ | オン | |||
USBモード | U-Disk モード | |||
オートスリープ | 3min | |||
オートパワーオフ | 5min |
設定と言っても2つありますね。
- 見た目に関する設定(映像のクオリティをよくするため)
- 操作感に関する設定(カメラを使いやすくするため)
です。
なので、まずは映像の見た目の部分について、そのあとで操作感に関する設定について書きます。
映像に関する結論|初期設定から大きく変える必要はない
360度動画に関して
微調整はしますが、360度撮影はオートで撮ればOKです。
結局、カメラのデザイン的にすべてをマニュアルコントロールするのが難しいからです。
両サイドにレンズが付いている(つまりレンズが2つ)
NDフィルターを使えない
こうなるとマニュアルには限界があります。

5.7K30pでOK
解像度とフレームレートは5.7K30pで撮ると決めておけばシンプルだし、失敗は少ないです。
また、AI編集に対応しているのも5.7K30pだけなので他の設定で撮るとInsta360X3の良さが半減してしまいます。
(解像度とフレームレートの組み合わせが5.7K30p以外だととAI編集ができません。)
もちろん、解像度を下げれば、データ容量をセーブできるメリットがありますが、多分、それくらいですね。
レギュラーモードを中心に使う
アクティブHDRモードだとLOG撮影ができないため、カラーグレーディングを考えているならレギュラーモードを中心に使うのがオススメです。
(アクティブHDRモードでいじれるのはホワイトバランス・解像度・フレームレートのみ)
明暗差が激しい場合の対処法
明暗差が激しい時はセオリー的にはアクティブHDRモードが良いと言われます。
例えば、車に乗っている時に車載カメラとして使うとしましょう。
片側のレンズで車外を撮る(めちゃくちゃ明るい)
反対側のレンズで車内を撮る(暗い)
こういう時がアクティブHDRの活躍する場面です。
ただ、レギュラーモードの「レンズ別露出」を選んでおけば、こうした場面でも対応できることがあります。
レンズ別露出を選ぶとそれぞれのレンズが別の明るさになります。
暗所の場合
センサーサイズ的にそもそも暗所には向かないカメラですが、ポテンシャルを引き出すには以下の点がポイントです。
解像度はできるだけ高く⇒5.7K
フレームレートはできるだけ低く⇒24p
ISOはできるだけ低く⇒Max400
これが明るくてノイズのない映像にするためにできることです。
バレットタイムモードは4K120p
バレットタイムモードの最高解像度は4Kなのでそのまま使います。
スタンダード動画に関して
シングルレンズモードもオートで大丈夫ですが、撮影内容によって数パターン登録しておくと使いやすいです。
360度モードとは違ってマニュアル設定も使ったりします。
▲クイックメニューモードで呼び出せます
動画編集する人ならシーンごとに使い分けるのがオススメ
やはりシーンごとに適切な設定で撮ると編集しやすいです。
色味と視野角(画角)とシャッタースピードで大分印象が変わります。
便利な3パターン
- POV(一人称視点)
- 自撮り
- スローモーション(ぶっちゃけほぼ使わない)
パターン①POV用(一人称視点)
デフォルトFOV
解像度 4K
フレーム/秒 30
画角 ULTRAまたはWIDE
-------------------
ビットレート High
シャッター 1/60
ホワイトバランス 4500K~5500K
ISO MAX 400
シャープネス Medium
カラー LOG
パターン②自撮り用
デフォルトFOV
解像度 4K
フレーム/秒 24
視野角 リニア
-------------------
ビットレート High
シャッター 1/50
ホワイトバランス 4500K~5500K
ISO MAX 400
シャープネス Medium
カラー LOG
パターン③スローモーション用
デフォルトFOV
解像度 3.6K
フレーム/秒 60
視野角 リニア
-------------------
ビットレート High
シャッター 1/120
ホワイトバランス 4500K~5500K
ISO MAX 400
シャープネス Medium
カラー LOG
【補足】設定のポイント
シャッタースピードは意外と重要
写真撮影ではシャッタースピードって自分で決めてOKですが、動画では以下のような設定で撮影するのが基本的なルールになっています。
フレームレート(FPS) | シャッタースピード | |
---|---|---|
通常撮影 | 24 | 1/48 |
30 | 1/60 | |
スロー撮影 | 60 | 1/120 |
超スロー撮影 | 120 | 1/240 |
ポイントはシャッタースピードをフレームレートの2倍の逆数にすること。
この組み合わせが人間の目で見るのに近いと言われます。
Insta360 X3には1/48がないので1/50を選んでいます。
フレームレート
フレームレートは動画1秒あたりのコマ数のことで撮影時に逆算しておく必要があります。
例えば、編集でスローで見せたいのに低フレームレートで撮ってしまうとスローにしてもコマ数が足りてなくて違和感が出てしまうので注意。
24FPSと30FPSの印象の違い
上記の表には「通常撮影」と書きましたが、24と30だとどちらを選ぶかによって印象は少し違ってきます。
- 24FPS:映画っぽくなる
- 30FPS:テレビっぽくなる
実際にほとんどの映画では24FPSが採用されていて、テレビ番組だと30FPSが採用されているようです。
エンタメ系の動画なら基本30FPSで撮っておけばOKでしょうね。
360度モード・シングルレンズモードの共通する設定
ホワイドバランス
4500K-5500K
よく使うのは4500Kから5500Kの間です。だいたいそのあたりがホワイトバランスの中央値です。
4500K以下⇒クールなトーンになる
5500K以上⇒ウォームなトーンになる
というイメージです。

EV
0または-0.5
EVはちょっと下げておいたほうが白飛びを防止できます。
アンチフリッカー
Auto
蛍光灯のチラツキを防ぐための設定です。基本的にはオートにしておけば問題はありません。
ビデオビットレート
High
1フレームあたりの情報量が最大化します。できるだけ高画質にするため、Highにするのがポイントです。
シャープネス
HighまたはMedium
シャープネスを上げすぎると、輪郭がくっきりしすぎて不自然になります。ここはあえて抑えるのがポイントです。
上記の設定ではうまく撮れない場合もあります
屋外だと日差しが強くて白飛びしてしまったり、暗すぎてノイズが入るすぎるなど残念な映像になるので注意してください。
白飛びしてしまう場合にできることはいくつかあります。
- オートにする
- EVの値を下げる
- 別のカメラを使う
オートにする
オートにすれば、明るいところで白飛びを防ごうとしてシャッタースピードが早まります(センサーに取り込む光の量が減り、暗くなるということ)。
ただし、シャッタースピードを上げるということは本来はブレ感がほしいようなところも止まって撮れてしまうことを意味します。
多少、品質は妥協することになります。
EVを下げる
EV(露出値)を変更します。
多分、デフォルトの値は0のはずですが、一段回下げて-0.5にするくらいがいいかと思います。下げすぎると今度は黒つぶれします。
別のカメラを使う
Insta360X3は高画質で撮るには物足りないです。
Insta360 ONE RSの1インチ版を選んだり、他のカメラを使うほうが良いでしょう。
操作感に関する設定
操作の設定はテキトーでもどうにかなりますが、一応、参考までに紹介します。
ボリューム
Low
周りに聞こえる音を出す必要はないので基本ミュートかLowでOKでしょう。
画面の明るさ
40~50%程度
100%だと眩しくて目がつかれるので抑え気味にします。抑えすぎると屋外で見えにくいので40~50%くらいが推奨レベルです。
バイブレーション
オン
オンになっているとちゃんと動いていることが直感的にわかるのが便利です。
クイックキャプチャ
オン
電源オフからレコードボタンを押して撮り始めるまでのタイミングが短くなります。オフにしているときと比べて1秒くらいです。
USBモード
U-Diskモード
U-Diskモードにしておくと、次のような使い方をする人には便利です。
充電時:コンセントから給電
データ移動時:Insta360X3本体をPCに直接接続
オートスリープ
3min
主にバッテリーセーブのためです。間隔が短すぎるとすぐにスリープになって逆に使いにくいです。
オートパワーオフ
5min
これもバッテリーセーブ用です。電源オフになるとタイミングを失いやすいので自分的に最適なバランスを見つけてみてください。
編集時にやること
上記の設定で撮った素材を編集で微調整します。
- コントラストを調整
- 色味を変更(LUTを使う)
- スピードを調整
- 音を追加

最後に
360度カメラを使うのは楽しいですね。
まだ自分的にも現在進行形で試行錯誤中なのでこれからも色々挑戦していきます。
簡単な質問であればYouTubeチャンネル(Action Camera Days)のコメント欄で聞いてもらえばお答えできます。
お気軽にコメントください。