DJIから「OSMO Action5 Pro」が発売されました。
Vlog用カメラを探している人の中には「OSMO Pocket3」と迷ってる人もいるかと思います。
どちらもVlog用カメラとして使うことができますが、2つの特徴を比較して、それぞれがより輝く使い方を考えてみましょう。
この記事の対象者
- Vlog用カメラの購入を検討しはじめた
- Osmo Pocket3とOsmo Action5 Proで迷っている
- 自分の使い方にマッチするほうを知りたい
この記事でわかること
- 各カメラの強み・弱点
- あなたに向いているのはどちらか
今回、比較するカメラ
OSMO Pocket3
物理ジンバルを搭載したVlog用の人気シリーズ「OSMO Pocket」の3代目です。
OSMO Pocket3の主な特長
- 3軸ジンバル(物理ジンバル)による手ぶれ補正
- 1インチセンサー搭載
- フェイストラッキングや背景ボケ
- 優れた暗所性能
OSMO Action5 Pro
タフに使えるアクション向きのシリーズでVlog用途にも使える「OSMO Action」の5代目です。
OSMO Action5 Proの主な特長
- デュアルタッチスクリーン
- 電子手ぶれ補正
- 高い防水性
- 高性能バッテリー(長時間・耐寒)
- 47GBの内蔵ストレージ搭載
- マグネットクイックリリースシステム
- ナイトモード
OSMO Pocket3 vs OSMO Action5 Pro 比較表
Osmo Pocket3 | Osmo Action5 Pro | |||
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発売時期 | 2023年10月 | 2024年9月 | ||
タイプ | ジンバルカメラ | アクションカメラ | ||
①デザイン面 | 重量 | 179g | 146g | |
本体サイズ | 139.7 × 42.2 × 33.5 mm | 70.5 × 44.2 × 32.8 mm | ||
ディスプレイ | サイズ | 2インチ | フロント:1.46インチ リア:2.5インチ |
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LCD | OLED | |||
ストレージ | SDカード | 最大512GB | 最大1TB | |
内蔵 | 47GB | |||
バッテリー容量 | 1300mAh | 1950mAh | ||
バッテリーライフ (設定) | 最長166分 (1080p24fps) | 240分 (1080p@24fps) |
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急速充電 | ||||
マグネット式マウント | ||||
防水性能 | 20メートル防水 | |||
動作温度 | 0℃ ~ 40℃ | -20°C〜45°C | ||
GPS情報記録 | ||||
②映像面 | センサーサイズ | 1インチ | 1/1.3インチ | |
レンズ | f2.0 | f2.8 | ||
ISO | 100-6400 | 100-51200 | ||
解像度@最大fps | 標準モード | 4K60fps | 4K120fps | |
HDR | HLG | HLG | ||
暗所モード | 4K30fps | |||
スローモーション | 4K120fps | 4K120fps | ||
ハイパーラプス | 4K 自動/2倍/5倍/10倍/15倍/30倍 | 4K 自動/2倍/5倍/10倍/15倍/30倍 |
||
タイムラプス | 4K | 4K | ||
モーションラプス | 4K | 4K | ||
被写体トラッキング | 4K60fps ActiveTrack 6.0 | 2.7K60fps | ||
最大ビットレート | 130Mbps | 100Mbps | ||
画角 | 広角※ 標準 ※別売広角レンズ使用時 | 超広角 広角 標準 |
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最短撮影距離 | 20cm | 35cm | ||
アスペクト比 | 16:9 1:1 | 16:9 4:3 |
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動画フォーマット | H.264 H.265 | H.265 | ||
カラー | 標準 | 標準 | ノーマル |
|
Log | D-Log M | D-Log M | ||
10-bit対応 | ||||
手ブレ補正 | 3軸ジンバル補正 | 無効 RockSteady 3.0 RockSteady 3.0+ HorizonBalancing HorizonSteady |
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マイク数 | 3 | 3 | ||
定価 | 本体のみ | 74,800円 | 55,000円 | |
セット | 69,300円(アドベンチャーコンボ) 88,990円(Vlogコンボ) |
マーカー部分は比較時のアドバンテージを意味しています。
①デザイン面(サイズ感、タフネス)の比較
OSMO Pocket3の強み
ポータビリティ
Pocket3はその名の通り、ポケットに入るVlogカメラというコンセプトで縦長デザインが特徴です。
必要なアクセサリーをコンパクトに収納できるケースがあるので持ちだしやすさも圧倒的です。
撮影時、持ち手部分は隠れるので実際はかなり小さく見えます。
目立たないため、撮影時、周りへの警戒感を与えることも少ないです。
OSMO Pocket3の弱点
操作性
ジンバルを使いこなすには案外テクニックが必要です。
Pocket3はAction5 Proと比較すると直感的な操作ができないため、初心者にとって難易度は高いです。

長時間使用
Pocket3の予備バッテリーの価格はAction5 Proの約2倍となっており、撮影時間を考えると割高です。
さらにAction5 ProのアドベンチャーコンボはPocket3の本体価格よりも低い価格で予備バッテリーが付属してきます。
長時間撮影の観点では、Action5 Proに軍配が上がるでしょう。
使えるシーン・ロケーション
Pocket3のジンバルは精密機器なので丁寧な扱いが求められます。
防水機能がないため、水に弱く、雨も弱点です。
汚れても気軽に洗ったりできないので撮影場所は限られます。
Action5 ProよりもPocket3のほうがDJI Care(保険)の費用が高くなっています。

OSMO Action5 Proの強み
防水・耐寒性能・衝撃耐性
OSMO Action5 Proは防水性・防寒性を備えているので、様々なシーン(海や川、雪や雨天時)で安心して使えます。
落としたり、汚れたりしても壊れにくく、活躍できる場所が多いです。
レンズカバーを交換できるため、傷や破損のトラブルも自力で解決できます(DJI Pocket3なら工場修理が必要)。
直感的な操作性
OSMO Action5 Proのような電子手ブレ補正式のアクションカメラはジンバルカメラよりも直感的に操作できます。
例えば、Pocket3だとカメラの向きを変える時、ジョイスティック部分をすばやく3回プッシュするんですが、Action5 Proだとカメラを被写体に向けるだけなのでシンプルです。
デュアルタッチスクリーンもサイズ的に操作がしやすいですし、素早く使えるので撮り逃すことも少ないはずです。
マウント性能
マグネット式マウントによって様々な場所に瞬時にマウントできます。
横長デザインなので平らな部分に置きやすいのもメリットと言えるでしょう。
OSMO Action5 Proの弱点
OP3より必要な荷物が多い
デザイン的な弱点は特にないですが、あえて言えば、Action5 Proは本体プラス自撮り棒(三脚)などもある分、ポケットに入れて持ち運んだりするなら大変かもしれないです。
②映像面の比較
OSMO Pocket3の強み
1インチセンサー&明るいレンズ
センサーサイズやレンズがOSMO Action5 Proにはできない撮影を可能にします。
- 暗所での安定感(手ブレ防止)
- 背景ボケ
など
具体的に言えば、ダイナミックレンジが広いこと、暗い場所でもノイズが少なくて明るく撮れることなど。
物理ジンバルによる手ブレ補正
OSMO Action5 Proが電子的に手ブレ補正するのに対して、Pocket3は物理的に制御しています(3軸メカニカルスタビライザー)。
OSMO Action5 Proを手持ちするよりも安定感があり、暗所での撮影時に有利です。

参考|OSMO Action5 Pro対応ジンバル
Action5 Proに対応するジンバルを使えば、実質、Pocket3と同レベルの安定感をアップさせることができます。
ちなみにこのジンバルは防水性も備えているため、Pocket3よりも使えるシーンが増えます。
その代わり、Action5 Proはボケを表現できないですし、荷物的には増えてしまうという弱点はあります。
ActiveTrack 6.0やフェイストラッキング、製品紹介モード
高いオートフォーカス性能によって被写体をロックオン。
被写体が動いても追いかけてフレーム内に収めることができます。
Pocket3からはフェイストラッキングで人物にフォーカスするモードだけでなく、フォーカス対象を製品にできる製品紹介モードが搭載されたことも強みです。
しかもフォーカス速度は高速です。

OSMO Pocket3の弱点
画角が狭い
Pocket3はAction5 Proと比較すると広範囲を収めるのには向きません。
画角(カバー範囲)
- DJI OSMO Pocket3:標準,広角
- OSMO Action5 Pro:標準,広角,超広角
縦撮影時はMaxで3K
Pocket3は縦動画で4Kが使えません。
縦撮影時の最大解像度
- DJI OSMO Pocket3:3K
- OSMO Action5 Pro:4K
OSMO Action5 Proの強み
超広角での撮影
Pocket3と比較してより広い画角で撮れるため、ダイナミックな映像になります。
人物とロケーションを同時に見せたい場面でも、背景が人物で隠れてしまうことなく両方をフレームに収めることができます。
OSMO Action5 Proの弱点
暗所でのパフォーマンス
Action5 Proは暗所モードが搭載されましたが、あくまでも電子手ブレ補正型のアクションカメラの中では優れているという意味です。
電子手ブレ補正では映像とジャイロデータをカメラ内のソフトウェアで処理していますが、暗所では各フレームの質が落ちてしまうので結果としてPocket3のように明るいレンズ×物理ジンバルのモデルと比較すると見劣りします。
さらに暗所モードは細かな設定変更に対応していないため、人物を撮影した時にシャープすぎるなどの弱点も残しています。
オートフォーカス
画面全体にフォーカスがあうタイプのカメラなので被写体の背景をぼかす映像は撮れません。
OSMO Pocket3に向いているパターン
- ポータビリティ
- 暗所性能
- ActiveTrack 6.0
- フェイストラッキング
- 壊れやすさ
- 使えるシーン・ロケーション
- 画角
①被写体の撮影
アクションの瞬間を収めるというよりは被写体(人物・モノ)を撮るのに適したカメラです。
ジンバルカメラならではの映像
OSMO Action5 Proの手ブレ補正は優秀ですが、ジンバルがないとどうしても撮れないタイプの映像もあります(パンやチルトといったカメラワークが必要なタイプの映像という意味です)。
映画やPV・CM等の映像ではジンバルが使われているケースが多いです。
美しい映像
1インチの解像感、色調、ボケ感、美肌補正などは他のアクションカメラにはない魅力です。
夜間にも撮れる暗所性能
f1.8レンズとジンバルによって夜間でもノイズが少なくきれいに撮れるので、暗くなった後の時間帯にも使いたいならAction5 Proよりも適しています。
②日常的な使用
サイズ感的にも片手で撮影できるので特に街歩きとか使っても目立ちません。
日帰りのドライブや近所の散歩、繁華街で使うのには最適です。
手ぶらで出かけることもできる
Pocket3なら必要なものをコンパクトに収めて持ち運びできます(持ち手,マイクなど)。
ケースに入れた時、ギリギリポケットに入るくらいにまとまります。
手ぶらで撮りに行くことが可能です。
OSMO Action5 Proに向いているパターン
- タフさ(防水性・耐寒性・衝撃耐性)
- 直感的に使える
- フレキシブルなマウント性能
- 画角の広さ
- オートフォーカス
①アクションの撮影
Pocket3とは逆に被写体(人物・モノ)を撮るためというよりも、やり直しのきかないような場面で一発で確実に残すのに適したデザインです。
フォーカスができないことからもそれは明らかですね。
②様々な環境での撮影
激しく動き回って落としても壊れにくく、海や川、雪山、砂漠のようにタフな環境での使用にも十分耐えるので普通のカメラやスマホを使えないシーンで活躍します。
汎用性の高さや撮影可能なロケーションやシーンの豊富さで言えば、OSMO Action5 Proのほうが有利です。
(日常はもちろん、海外旅行からアウトドア活動まで幅広くカバーできます。)
迷ってるならレンタルしてみるのもオススメ
アクションカメラをレンタルできるサービスがあります。
「画質は自分の目で確認して納得してから買いたい」「操作性を試したい」という人は、気に入ったら買うくらいの気持ちでまずは手元において確認するところからはじめてみてはいかがでしょうか?
↑ひらく
最後に
どちらもいいカメラです。
各モデルの特徴を把握し、Vlogのスタイルに合わせて選びましょう。
基本的には以下のような選び方がおすすめです。
街で使う⇒Pocket3
アウトドアで使う⇒Action5 Pro

ちなみにカメラ本体だけでももちろん購入可能ですが、Vlogは音声も重要な要素です。
音声の収録もしっかりするために外部マイクが含まれたコンボの購入も検討してみてください。
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