アイキャッチ画像やヘッダー・バナーなどをデザインするツールとして人気が高いのはPhotoshopとCanvaです。
もちろん他の選択肢もありますが、画像作成やデザインを自分でやっていくならだいたい2つに絞られます(情報量とかもサービスの継続可能性を踏まえるとという意味)。
じゃあ、どういう基準で選べばいいのか?
このページでは両ツール比較してみてどっちを選べばいいか判断できるようにまとめてみます。
今回比較する画像作成ツール
Photoshop
デザイナーやイラストレーター、アーティスト、写真家などプロの世界で幅広い用途に使われる画像編集・デザイン作成ツールです。
14日間の無料体験後は有料。
Canva
Photoshopと違い、主に初心者やビジネスマンなどデザイン的なバックグラウンドがない人が使うことを想定して設計された画像編集・デザイン作成ツールです。
無料プランあり。
そもそも画像作成ツールで作るものとは?
PhotoshopやCanvaがあれば、どんなことができるのか?どんなものを作れるのか?具体的なイメージがわいていない人のためにちょっとリストにしてみます。
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Photoshop vs Canva 比較表
Photoshop | Canva | ||
---|---|---|---|
①概要 | 主なユーザー | デザイナー イラストレーター アーティスト 広告制作者 業界志望 | ノンデザイナー ビジネスマン |
作業環境 | アプリ (デスクトップが中心) | ブラウザ | |
操作感 | 複雑 要学習 | 直感的 学習不要 |
|
スキル獲得までの期間 | 長 | 短 | |
作業時間 | 成果物次第 | 迅速 | |
②デザイン全般 | レイアウト | 基本ゼロベース | デザイン済テンプレートあり |
フォント | 自由度高い ほぼ無制限 | 限定的 | |
色調整機能 | 充実 | 悪くない | |
範囲選択|マスク | |||
レイヤー作業 | |||
レイヤースタイル | やや限定的 |
||
フィルター・エフェクト | |||
ブレンド | |||
縦横比変更 | プロプランのみ |
||
透過|切り抜きなど | プロプランのみ |
||
3D | |||
繰り返し作業自動化 | |||
③対応ファイル形式 | jpg | ||
png | |||
svg | |||
gif | |||
tiff | |||
raw | |||
④料金 | 無料プラン | 14日間の無料体験 | |
有料プラン | 月額1,078円〜 | 月プラン1,500円 年プラン12,000円 |
ざっくり分けて表にまとめてみました。
ここからは比較から見えるポイントを整理して紹介します。
①概要
結論から述べると、大半の人はCanvaでOKです。
Canvaはノンデザイナー・ノンプロが使うことを想定しており、デザインスキル、センス、知識がゼロだとしても使うことができます。
Photoshopはプロやセミプロが使うソフトとなっており、未経験者にとってやさしいつくりとは言えません(Adobeのデザインツールはプロ向けなのでどれもそんな感じです)。
「じゃあ、未経験者がPhotoshopを選んじゃダメですか?」というとそんなことはないです。
Photoshopを使いこなすまでには膨大な学習時間がかかるので、そこまで本格的なものを求めていないならCanvaで十分という意味です。
Photoshopは以下に該当する人が使えばいいんです。
Photoshopを使うべき人
- Canvaでは物足りない
- オリジナルデザインをしたい
- 本格的なことをやりたい
- デザインが好きだし、学ぶのも苦じゃない
ちなみにPhotoshopを使うプロデザイナーでもCanvaを普通に使います。
例えば、プレゼンスライドやドキュメント作成をする時にPhotoshopは選びません。けっこう多くのデザイナーはCanvaを選択するはずです(複雑なデザインワークが不要なのと作業を迅速に終わらせるため)。
Canvaにできないことが多いという事実
画像作成に関する機能のみで言えば、Canvaで作れるものならPhotoshopで作れます。一方でPhotoshopで作れるものでもCanvaだと再現できないことはあります。
なので、Canvaではできないこと(合成など)をやりたいなら、やはりPhotoshopを選んだほうがいいわけです。
②で両ツールを比較しながらもうちょっとくわしくCanvaとPhotoshopの限界を解説していきますので、自分はどちらを選ぶべきなのか判断してみてください。
②デザイン全般
レイアウト
素人にとって難しいのがレイアウトですが、どちらを選ぶかで全く別のシナリオになります。
Canvaはテンプレートがあるので、適切なテンプレートを選ぶことができればデザイン面で大きく失敗することはありませんが、100%自分のイメージするものを作るという点ではPhotoshopに敵いません。
Photoshopは使いこなせばどんなデザインでもできてしまう反面、レイアウトのスキルがないとCanvaで作ったものよりも悲惨なデザインになります。
例えるなら、Canvaは普通にやれば平均点以上の完成品になるのに対し、Photoshopは使う人によって0点にも100点にもなりえるということです。

フォント
Photoshopの場合、Adobe Fontsがあることによってハイクオリティなフォントが使えるので自由度がかなり高いです(Adobe Fontsは2万種類以上のフォントが使えるサービスでPhotoshopをサブスクすれば利用できます)。

色の調整機能
写真の色味を厳密に正確に調整するならヒストグラムやトーンカーブを使った作業が必須です。
これらのツールは学習なしでいきなり使えるような機能ではないため、もちろん、Canvaでは省略されています。

その他の画像加工
細かいレベルの画像編集には「マスク」や「レイヤースタイル」などの作業が必須と言えるんですが、Canvaは対応していません(または限定的)。
また、切抜や縦横比変更のように本当によく使う機能もCanvaだと有料プランプランに入る必要があります。
このページの上にあるイメージ画像はブレンドとかエフェクトなどCanvaできない作業があるため、Photoshopを使いました。

③ファイル形式
Canvaでサポートしているファイル形式があれば、大抵のことには対処できます。なので、ここはそこまで気にするところではないかもしれません。

④料金
PhotoshopにはフリープランがないのでフリープランがあるCanvaは使いやすいです。
ただ、Canvaが圧勝かと思いきやPhotoshopとCanvaの有料プランを月額払いで比較した時、Photoshopのほうが安かったりもします。
そういう意味で料金比較では引き分けと言えるくらいになっているのではないでしょうか。
Photoshopを選ぶ場合のオススメについては以下のページで紹介しています。
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Photoshopのプランはどれを選ぶのが正解?
AdobeにはPhotoshopを使えるプランがいくつかあります。 その中でどれを選ぶのがいいのでしょうか? 興味はあるけど、違いがわからなくて選べてないって人もいると思うのでちょっとまとめてみます。 ...
まとめ
繰り返しになりますが、初心者にオススメな画像作成ツールはCanvaです。
ただ、Canvaのフリープランに物足りなさを感じて課金するタイミングになったらPhotoshopを検討してみても良いでしょう。
Photoshopは間違いなくCanvaよりもパワフルです。