Insta360 X4の発売から約1年。
シリーズ5作目となるX5が登場した。
どこをアップデートしてきたのか?
さっそく見ていこう。
この記事の対象者
- Insta360 Xシリーズの購入を検討中だ
- X4とX5のどちらにするか悩み中
- 360度カメラを買い替えようか迷っている
- とにかく違いを確認しておきたい
この記事でわかること
- X4からX5のアップデート内容
- あなたはどっちを選ぶべきか
今回比較するカメラ
Insta360 X4
Xシリーズの4世代目。
360度動画で待望の8K撮影が可能になったモデルだ。
使ってみた:Insta360 X4のレビュー 2ヶ月使った時点の率直な印象(動画あり)
Insta360 X5
X4よりもセンサーサイズがアップし、画質と低照度性能が改善。
360度カメラの課題だったレンズ交換にも対応した。
使ってみた:準備中
Insta360 X4 vs X5 比較表
Insta360 X4 | Insta360 X5 | |||
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発売時期 | 2024年4月 | 2025年4月 | ||
①デザイン面 | 重さ | 203g | 200g | |
サイズ | 46.0 x 26.3 x 123.6mm | 46.0 x 26.2 x 124.5mm | ||
バッテリー | 容量 | 2290mAh | 2400mAh | |
撮影可能時間 | 75分(8K30fps) 135分(5.7k30fps ) | 88分(8K30fps) 135分(5.7k30fps ) 185分(5.7k24fps ) |
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急速充電 | 20分 |
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SDカード | 最大1TB | 最大1TB | ||
タッチスクリーン | サイズ | 2.5インチ | 2.5インチ | |
素材 | Corning® Gorilla® ガラス | Corning® Gorilla® ガラス | ||
防水性能 | 10m | 15m | ||
動作温度 | -20℃ 〜 40℃ | -20℃ 〜 40℃ |
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ブルートゥース | 5.2 | 5.2 | ||
録画キャンセル | ||||
ジェスチャーコントロール | ||||
ツイスト撮影 | ||||
ボイスコントロール (日本語対応) | ||||
チップ | 5nm AIチップ | プロ・イメージング・チップ 5nm AIチップ |
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②映像面 | センサー(インチ) | 1/2 | 1/1.28 | |
絞り | f1.9 | f2.0 | ||
ISO | 100-6400 | 100-6400 | ||
360度モード | 8K30/25/24fps 5.7K60/50/30/25/24fps | 8K30/25/24fps 5.7K+30/25/24fps 5.7K60/50/30/25/24fps |
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アクティブHDR | 5.7k | 5.7k |
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PureVideo | 5.7k |
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タイムラプス | 11k | 11k |
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タイムシフト | 8k | 8k |
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バレットタイム | 5.7k120fps | 5.7k120fps |
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ループ録画 | ||||
広角動画 | シングルレンズモード | 4K60/50/30/25/24fps | 4K60/50/30/25/24fps | |
Meモード | 4K30/25/24fps 2.7K120/100/60/50fps | 4K30/25/24fps 2.7K120/100/60/50fps |
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最大ビットレート | 200Mbps | 180Mbps | ||
カラー | プロファイル | 鮮やか 標準 フラット | 鮮やか 標準 フラット |
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I-Log | ||||
手ブレ補正 | 電子手ブレ補正 | 電子手ブレ補正 | ||
オーディオ | ステレオマイク 外部マイク対応 | ステレオマイク 外部マイク対応 |
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Mic Air | ||||
定価 | 67,800円 | 84,800円 |
両カメラのスペックを2つに分けてみた。
①デザイン面(ユーザビリティ)
②映像面
主な進化ポイントにはマーカーを引いている。
Insta360 X4の進化ポイント
①デザイン面
本体サイズ
ざっくり言えばX4とほぼ同じ。
ただし、微調整あり。
放熱デザインやバッテリー・USBポートなどが変更されている。
バッテリー
連続撮影時間キープ
センサーサイズや演算能力のアップによってバッテリー消費量が増えた。
その分はバッテリー容量をアップして撮影時間は維持しているようだ。
耐久モード(省電力モード)
5.7K24fpsでは約3時間撮影可能。
USB
下部への配置変更
USBポートのポジションが修正された。
レンズ
強度が上がり、交換可能になったレンズ
レンズの落下耐性がX4との比較で100%上がり、傷にも強くなった。
X4までのモデルはレンズ交換はメーカー修理が必要だったが、X5からはセルフ交換ができるデザインに改良されている。
カメラ制御
ツイスト撮影追加
X4ではジェスチャーによる録画開始・停止が組み込まれた。
X5ではこのジェスチャーのほか、カメラ本体を捻る動作でも録画開始・停止をコントロールできるようになっている。
マイク
本体マイク
風切り音や環境ノイズをカットする精度が向上した。
外部マイクがなくても音声を残せるレベルになっている。
対応外部マイク
X5とワイヤレスで接続できるMic Airが登場した。
他社製で対応している外部マイクは現在調査中。
メーカー | モデル |
---|---|
RODE | Wireless GO Black version Wireless GO II VideoMicro VideoMic Pro |
DJI | DJI Mic |
XFAN | XFAN D1 |
BOYA | MM1 M1Pro |
SONY | UWP-D21 |
メーカー | モデル |
---|---|
RODE | Wireless GO II Wireless ME Wireless PRO VideoMic Pro+ VideoMic |
DJI | DJI Mic DJI Mic2 |
XFAN | XFAN D1 |
BOYA | M1Pro |
SONY | UWP-D21 |
Hollyland | LARK MAX LARK M1 LARK 150 |
Saramonic | Blink900 |
メーカー | モデル |
---|---|
Insta360 | Mic Air |
②映像面
センサーサイズアップと超高速トリプルAIチップによって画質が向上している
360度動画モード
低照度撮影用の新しいPureVideoモードによって24時間使える360度カメラに
X5は基本的に暗いところでも8K30fpsで撮影できる。
ダイナミックレンジが広がり、X4では潰れてしまっていたディティール部分も表現されている。
編集が楽になるInstaFrameモード搭載
X5はこれまでの360度カメラの常識を変えた。
X4までは撮影すると必ずリフレーミング作業(360度動画から使いたい部分を指定して切り抜く作業)が発生していたのに対し、X5からはリフレーミング作業をせずにシェアできる状態になったのだ。
X5で搭載されたInstaFrameモードはフレーミングを指定した状態での撮影を可能にする。
360度動画も残っているので自分でリフレーミング作業をすることも可能だ。
Insta360 X5の課題点
次作以降に持ち越された課題もある。
1インチセンサー
センサーサイズは1/2から1/1.28インチへ上がったが、1インチセンサー採用の世界線も見てみたかった。
今回のアップデートで360度撮影で暗所性能が高くなったことは大きい。
しかし、単純比較ではOsmo Pocket3などの1インチモデルカメラよりもスペックが劣る。
バッテリー
Xシリーズは毎回バッテリーが変わる。
これだと次のモデルで使えなくなるので追加バッテリーの購入を躊躇してしまう。
モデルが同じならシームレスに使えるようにしてほしい。
8bitカラー
色編集に関して言えば、Insta360はまだ他社よりも力を入れていない。
X5も8bit止まりだった。
複雑化
アップデートによる機能追加(InstaFrameモードの搭載など)はうれしい反面、シンプルさが失われる要因にもなっている。
ユーザーフレンドリーなデザインをキープしてもらいたい。
Insta360 X4 vs X5 どっちを選ぶ?
Insta360 X5を選んだほうがいいパターン
- 使いやすい360度カメラを求めている(X5は予算内だ)
- 最高画質で360度動画を撮影したい
- リスキーな撮影で使いたい
- 夜間や室内での撮影に使う
- 360度カメラでもワイヤレスで音を残したい
使いやすい360度カメラを求めている
予算を考慮せず今のタイミングで360度カメラを買うならX5で間違いない。
X4からいくつかのアップデートがあり現時点でクオリティは最高だ。
インスタフレームモードによって360度動画からのリフレーミング(編集)作業が不要になるなど、X4よりもハードルが下がっている。
最高画質の360度動画撮影用カメラを求めている
X5は360度動画を現時点の最高画質で撮影できる。
最高画質はX4と同様8k30fpsとなっているが、センサーサイズが大きい分、画質はX5のほうが高い。
リスキーな撮影で使いたい
X5から自分でレンズ交換ができるデザインになり、不慮の破損などに強くなった。
故障時に修理に出したり、戻ってくるまでしばらく待つ必要がない。
夜間やインドア撮影に使う
X5のほうが暗いところでも明るく撮れる。
夜間撮影だけでなく、明るさが不足しがちな室内での撮影にもX5のほうが有利だ。
360度カメラでもワイヤレスで音を残したい
Insta360社製のワイヤレスマイク「Mic Air」は現在X5のみの対応となっている。
360度映像に音を追加するならX5だろう。
Insta360 X4でもいいパターン
- とりあえず360度撮影しやすいカメラを探している
- 暗いところでの利用を考えていない
- リスクの高い使い方は考えていない
- X5だと予算オーバーしている
X5は進化が見られるものの、できることがX4から大きく変わったとは言えない。
最高画質もレンズ交換も不要、自分で編集したいというユーザーにとってはX4でもまだまだ十分に楽しめるはずだ。
X5の発売によってX4も値下げされている。
「あえてX4」という判断もオススメしたい。
よくある質問
X4ユーザーは買い換えたほうがいい?
買い替える意味はある
暗所撮影やインスタフレームモードなどX5における画期的なアップデートだ。
前のモデルを使っていて買い替えたいと感じる人は多いと思う。
ただし、全員がアップデートしたくなるというほどのインパクトではなかった。
それだけInsta360の360度カメラは完成度が高いということでもあるのだが。
他社の360度カメラ発売の噂もあるのでそのあたりも検討してから判断したい。

参考|Insta360を積極的に買取しているサービス

サブカメラとして使うなら古い機種でも十分
360度カメラの使用頻度が高くないなら今持っている機種で限界を感じるまで使い倒そう。
撮影や編集のスキルを磨かずにカメラだけを変えたところでそんなに違いは出ない。
360度カメラをすでに持っているなら別カテゴリーのカメラやアクセサリーへの投資も考えてみてはどうだろうか?
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Xシリーズに必要なアクセサリーは?
「自撮り棒」はXシリーズにおけるマストアイテムだ。
「レンズキャップ」も本体と同時に買っておきたい。
アクションカメラで使えるスペックの「SDカード」も準備しよう。
あとは何回か使っているうちに必要を感じたものを買い足すのがオススメ。
Insta360はどこで買うのがいいのか?
公式サイト一択。
理由1パッケージ販売されていて便利
Insta360公式サイト
なら目的ごとにパッケージで販売されており、必要なアイテムがいっぺんに揃う。
Insta360 X5のキット
通常版 / プレミアムキット / プレミアムレンズガードキット / No Drone No Problem キット / バイクマルチビューキット / スノーボードキット / 見えない潜水キット / エッセンシャルキット / ロードサイクリングキット / クリエーターキット /
理由2保証の観点
アクションカメラは常に故障とは隣り合わせなので、他のガジェット以上に保険は重要。
公式だと安心感が違う(修理時送料往復無料)。
レンタルして判断しよう
これまでアクションカメラを何台も使ってきた経験者の立場でのアドバイスになるが、迷っている人や慎重に判断したい人はまずレンタルがオススメだ。
買う前にしっかり使って納得すれば失敗しない。
くわしくは下記ページにて。
Insta360のレンタルサービス|どこで借りるのが正解?(比較表付き)
最後に
今回のアップデートのポイントをおさらいしておこう。
- 暗所性能
- レンズ交換
- インスタフレームモード(リフレーミング編集省略)
ここを求めていた人には良いアップデートになったはずだ。