Insta360 GOシリーズの新作が登場しました。
その名はInsta360 GO3Sということで、GO3からのアップグレード版のようです。
さて、どんなアプデなのか見ていきましょう。
この記事の対象者
- Insta360 GOシリーズの購入を検討中だ
- GO3とGO3Sのどちらにするか悩み中
- とにかく違いを確認しておきたい
この記事でわかること
- GO3からGO3Sのアップデート内容
- あなたはどっちを選ぶべきか
今回比較するカメラ
Insta360 GO3
親指サイズでおなじみGOシリーズの3代目(2023年発売)。
レビュー:Insta360 GO3のレビュー|3ヶ月使ってみた結果(動画あり)
Insta360 GO3S
GO3のアップグレード版。
GO3の発売からちょうど1年ぶりのタイミングでの登場となります。
親指サイズのカメラで待望だった4K撮影が可能になりました。
GOシリーズの用途
ポータブルなカメラは他にも選択肢がありますが、ここまで小さくて身につけやすいカメラは他にありません。
サイズ感から次のような用途でよく使われているカメラです。
GOシリーズの活躍シーン
- Vlog
- サブカメラ
- 家族動画(親子・ペット)
- アウトドア(ハイキング・キャンプ)
- バイク・自転車
ちなみに一見するとアクションカメラですが、アクションカメラほど作りがタフではありません。
なので最もオススメの使い方は他のカメラを設置できないようなユニークな視点からの撮影になります。
Insta360 GO3 vs GO3S 比較表
Insta360 GO3 | Insta360 GO3S | |||
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発売時期 | 2023年6月 | 2024年6月 | ||
①デザイン面 | 重さ | 35.5g(本体) 96.3g(ケース) | 39.1g(本体) 96.3g(ケース) |
|
サイズ | 54.4 x 25.6 x 23.2mm(本体) 63.5 x 47.6 x 29.5mm(ケース) | 54.4 x 25.6 x 24.8mm(本体) 63.5 x 47.6 x 29.5mm(ケース) |
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バッテリーライフ (1080p@30fpsで撮影) | 本体のみ45分 ケース併用時Max170分 | 本体のみ38分 ケース併用時Max140分 |
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ストレージ | 32GB, 64GB, 128GB ※マイクロSDカード不可 | 64GB, 128GB ※マイクロSDカードへのバックアップに対応 |
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タッチスクリーン | 2.2インチ | 2.2インチ |
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防水性能 | 本体 | 5m防水 | 10m防水 | |
アクションポッド(ケース) | IPX4 | IPX4 |
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ブルートゥース | 5.0 | 5.0 | ||
ボイスコントロール | 日本語対応 |
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ジェスチャーコントロール | ||||
録画キャンセル | ||||
Apple Find My | ||||
カラー | 白 黒 | 白 黒 |
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②映像面 | センサー(インチ) | 1/2.3 | - | |
絞り | F2.2 | F2.8 | ||
ISO | 100-3200 | 100-3200 | ||
画角(35mm換算) | 11.24mm 超広角 アクション広角 リニア 狭角 | 16mm メガ広角FOV 超広角 アクション広角 デワープ 狭角 |
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解像度@フレームレート | 標準 | 2.7K@30/25/24fps 1440p@50/30/25/24fps | 4K@30/25/24fps 2.7K@50/30/25/24fps |
|
FreeFrame動画モード (アスペクト比変更可能) | 1440p@50/30/25/24fps 1080p@50/30/25/24fps | 4K@30/25/24fps 2.7K@50/30/25/24fps |
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タイムラプス | 1440p@30fps | 4K@30fps |
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タイムシフト | 1440p@30/15fps | 4K@30fps |
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スローモーション | 1080p@120fps | 2.7K@100fps |
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プリ録画 | 2.7K@30/25/24fps 1440p@50/30/25/24fps | 4K@30/25/24fps 2.7K@50/30/25/24fps 1440p@50/30/25/24fps |
||
ループ録画 | 2.7K@30/25/24fps 1440p@50/30/25/24fps | 4K@30/25/24fps 2.7K@50/30/25/24fps |
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HDR動画 | Dolby Vision対応 | |||
最大ビットレート | 80Mbps | 120Mbps | ||
カラープロファイル | フラット 標準 鮮やか | フラット 標準 鮮やか ポートレート |
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手ブレ補正 | FlowState | FlowState | ||
マイク穴 | 2 | 2 | ||
定価 | 32GB | 46,000円 | ||
64GB | 60,500円 | 61,800円 | ||
128GB | 64,800円 | 65,800円 |
両カメラを2つに分けてまとめてみました。
①デザイン面(ユーザーエクスペリエンス)
②映像面
マーカー部分は進化したポイントです。
Insta360 GO3からGO3Sで変わったポイント
①デザイン面
カメラ本体サイズ
外観的にはGO3とほぼ同じ印象ですが、レンズガード部分はサイズ感が微調整されています。
直径がわずかに大きくなったことでアクションポッドからカメラを掴みやすくなりました。
おかげてスムーズに取り外せます。
熱対策のためでしょうか?
ストライプが入ったようです。
アクションポッドはロゴ以外はGO3と同じため、GO3ユーザーはカメラ部分だけを買えばGO3Sとして使うことができます。
ストレージ
32GBモデル廃止
64GBモデルと128GBのみになりました。
クリックリーダーによるバックアップ
クイックリーダーを使うことで外付けSDカードにファイルを転送できます。
GOシリーズは容量が決まっているため、長時間使用が懸念でしたが、バックアップができるようになり、利便性が大きく向上しています。
カメラ制御
音声制御が日本語に対応
GO3は英語と中国語のみでしたが、GO3Sは日本語でのコマンドに対応しています。
ジェスチャーコントロール追加
ジェスチャーによる録画開始・停止が追加されました。
録画キャンセル
間違って録画を開始してしまった場合には長押しで録画をキャンセルできます。
・録画停止後に消去するのに比べてワンステップ省略できる
・録画容量を無駄遣いしない(容量が限られているカメラなので特に助かる)
・編集やバックアップ時のムダも避けられる

防水性
5mが10mに
カメラ部分の防水仕様が水深10mまでアップしています。
※アクションポッドは引き続き、非防水仕様です。
Apple Find My
位置特定機能追加
カメラの場所がわからなくなった時、Find My アプリを使って探し出すことができます。
電源オフの状態でも使用可能。
②映像面
画質
4K対応
最高解像度が2.7kから4Kへアップしました。
大きめの画面で見るなら違いがでます。
最大120Mbps
ビットレートも上がっています。
Dolby Vision対応になりディティール部分も表現されており、ダイナミックレンジも広いです。
それぞれで撮った動画素材を横に並べて見比べれば、画質的に違うことがわかります。
ハイフレームレート撮影は2.7Kから
GO3Sでは2.7K素材をスローダウンさせられるようになっています。
クリエイティブな撮影をしたい人にとって朗報と言えるアップデートでしょう。
GO3Sのハイフレームレート撮影
- 通常モード:2.7k@50fps
- スローモーションモード:2.7K@100fps
ちなみにGO3のハイフレームレート撮影は1440p50fpsと画質的にはやや低めでした。
※映像のスピードを部分的に落としたい時(スローに見せたい時)はハイフレームレートで撮影し、編集時にタイムラインのフレームレートを下げます。
画角
メガビュー追加
歪みがなく広角撮影が可能なビューが画角のオプションに加わっています。
ナチュラルに撮れるのでVlog等でも使えます。
やや狭くなった画角がある
4K対応と引き換えに一部の画角は映る範囲が狭くなっています。
とくにFreeFrameモードはGO3のFreeFrameモードよりも画角が狭いです。
理由は「レンズの変更」と「撮影時のアスペクト比の違い」です。
レンズ
- GO3:11mm
- GO3S:16mm
そもそもGO3のほうが広角のレンズで撮影していました。
FreeFrameモードのアスペクト比
- GO3:1×1
- GO3S:4×3
GO3は縦横1:1で撮影した映像から好きなアスペクト比で切り出してたんですが、GO3Sはまず4:3で撮影し、そこから切り出すんですね。
広い画角が必要な場合には、通常動画モードの4Kを使うなど柔軟に対応したほうが良さそうです。
デジタルズーム追加
最大2倍のデジタルズームに対応しています。
カラープロファイル
ポートレート追加
人物撮影用に使えるカラープロファイルが追加されています。
Insta360 GO3Sの課題点
GO4以降で改善が期待される部分をまとめます。
アクションポッドの改善
完全防水仕様
アクションポッドは雨や雪に対する耐水性は備えていますが、防水仕様とはなっておらず、そのまま水中で使用できるわけではありません。
潜水ケースを使えば水中での使用が可能になりますが、そのまま使えるようになれば利便性は高いです。
クイックリリースマウントの対応
GOシリーズはクイックリリースマウントに対応していません。
(GO3の後にクイックリリースマウントが登場した経緯があるため、GO3Sではやむを得ず導入できなかったのかもしれませんが。)
クイックリリースマウントはXシリーズやAceシリーズに対応しているため、GOシリーズでも使えると強固なエコシステムになるでしょう。
次回作以降での統一を期待したいです。
カメラ本体への直接給電
現状のデザインではカメラ部分だけを充電する方法がありません。
カメラ本体の充電はアクションポッドを通して行います。
カメラの部分だけを充電できると使いやすくなります。
遠隔操作の距離
アクションポッド経由でリモート制御ができるのは5m程度となっています。
もう少し距離が伸びるとさらに使いやすくなるでしょう。
4K画質でのハイフレームレート撮影
今回のアップグレードでは4K30fpsまででした。
(ハイフレーム撮影は2.7K50fpsが最高)
GO4では4K以上での対応が望まれます。
さらに50fpsが最高となっているところを60fpsまで上げられると使いやすいです。
外部マイク対応
Vlogの用途でGOシリーズを使うユーザーの中には外部マイクの使用を希望している人も多いと思われます。
優先度は低そうですが、実現すればより使いやすくなるはずです。
バッテリーライフの向上
4K30fpsでの使用を考えると現実的にはカメラ部分のみで1時間くらいのバッテリーライフがあれば良さそうです。
Log撮影&10bitカラー対応
カラーグレーディングにはLog撮影や10bitカラーに対応しているのが理想です。
Insta360 GO3 vs GO3S どっちを選ぶ?
価格差が少ないことを考えると基本的にはGO3Sを選んでおけばほぼ間違いないです。
ただし、画質を重視しない人にはGO3が向いているかもしれません。
GO3は値下げされているのでチェックしてみてはいかがでしょう。
Insta360 GO3Sを選んだほうがいいパターン
- 撮った映像は主に大きな画面で見る
- 最新版の使いやすさを求めている
大きな画面での視聴を想定している
TVやPCモニターなど大きな画面で見ることを考えると4Kで撮っておくに越したことはありません。
風景などは少しでも画質が高いほうが良いでしょう。
GO3Sは4k@30fpsで撮影できるカメラなのでその点はオススメです。
より使いやすいカメラを求めている
予算を考慮せず親指サイズのカメラを買うならGO3Sで間違いありません。
ユーザビリティはGO3からの進化が見られており、GO3Sが最高です。
Insta360 GO3でもいいパターン
- 予算が限られている
- 画質的にはスマホで見られるクオリティがあればいい
予算が限られている
GO3とGO3Sの現在の価格差は20%ほどです。
GO3Sのカメラ部分はGO3のアクションポッドと互換性があり、あとから単体で入手できることから、とりあえずGO3を使っておいて気に入ったら「GO3S」買い替えるという考えもあります。
スマホで見られる画質でOK
縦動画やショートで使うなど主にスマホで見るコンテンツを作成するためのカメラを求めているならGO3でも十分に活躍します。
GO3Sでのアップデート内容はスマホ用動画の撮影にはほぼ影響のないものです。
高画質撮影を必要としないならGO3でもまだまだ十分に楽しめます。
FreeFrameモードは前述の通り、アップデートによって画角が狭くなっており、縦動画を撮るのにはGO3のほうが有利な部分もあります。
さらに高画質で撮影してデータが重くなるよりもフルHDのほうが編集ではスムーズだったりもします。
よくある質問
GO3ユーザーは買い換えたほうがいい?
使用頻度が高いなら買い替え推奨
高頻度でGO3を使っているユーザーにとって2.7kから4Kへの画質アップは買い替えに値するアップデート内容と言えるでしょう。
繰り返しになりますが、GO3Sはカメラ単体での購入もできます。
GO3のアクションポッドがあるなら、カメラ部分だけ買い替えてしまうのも手です。
サブカメラとして使っているなら様子見
別アングルからの撮影に使うようなサブカメラとしてなら、画質はそこまで必要がないはずです。
まだ全然使えるのでGO3を使い続けるのがオススメです。
GOシリーズに必要なアクセサリーは?
特別な使い方をしないなら標準版のパッケージに含まれているものでほとんど間に合うはずです(パッケージに含まれているアイテムだけで1万円以上です)。
まずは使ってみて必要に応じて買い足してみてはいかがでしょうか。
Insta360はどこで買うのがいいのか?
公式サイトです。
理由1パッケージ販売されていて便利
Insta360は撮影目的ごとにパッケージで販売されています。
パッケージで購入すると必要なアイテムがいっぺんに揃って便利です。
Insta360GO3Sのキット
通常版 / トラベルキット / アクションキット / ウォータースポーツキット / オールインワンキット
理由2保証の観点
価格保証
購入して7日以内に値下げ等があった場合、差額の返金を請求できます。
メーカー保証
アクションカメラは常に故障とは隣り合わせなので、他のガジェット以上に保険は重要になります。
公式だと安心感が違います。購入時に保証に入っておけば往復送料無料で修理を受けられます。
Insta360公式サイトへ飛びます
最後に
GO3とGO3Sで撮った参考動画を置いておきます。