DJI社の『OSMO Action5 Pro』とInsta360社の『Ace Pro2』。
今回は進化を続ける2社のアクションカメラシリーズを比較してみます。
この記事の対象者
- アクションカメラの購入を検討しはじめた
- OSMO Action5 ProとInsta360 AcePro2が気になっている
- 自分の使い方にマッチするほうを知りたい
この記事でわかること
- 各カメラの強み・弱点
- あなたに向いているのはどちらか
今回比較するカメラ
OSMO Action5 Pro
タフさが強みのアクションシリーズ「OSMO Action」の5作目。
前作からの進化ポイントはバッテリーライフ延長・内蔵ストレージ追加・夜間性能などです。
Insta360 Ace Pro2
Insta360とライカの共同開発。
アクション仕様のカメラです。
デュアルAIチップ方式で演算能力がAceProの2倍となったほか、ユーザーの声が反映されたアップデートとなります。
OSMO Action5 Pro vs Insta360 AcePro2 比較表
Osmo Action5 Pro | Insta360 Ace Pro2 | |||
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発売時期 | 2024年9月 | 2024年10月 | ||
①デザイン面 | 重量 | 146g | 177.2g | |
サイズ | 70.5 × 44.2 × 32.8 mm | 71.9 × 52.2 × 38 mm | ||
バッテリー | 容量 | 1950mAh | 1800mAh | |
撮影可能時間 | 240分 (1080p@24fps) | 112分 4K30fps |
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急速充電 | ||||
ストレージ | SDカード | 最大1TB | 最大1TB | |
内蔵 | 47GB | |||
スクリーン | 前面 | 1.46インチ | 0.7インチ | |
背面 | 2.5インチ | 2.5インチ フリップ式 |
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本体防水性能 | 20m | 12m | ||
動作温度 | -10°C〜35°C | -20°C〜40°C | ||
マグネット式マウント設計 | ||||
ハンズフリー制御 | ボイスコントロール | ボイスコントロール ジェスチャーコントロール |
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GPS情報記録 | ||||
②映像面 | センサーサイズ | 1/1.3インチ | 1/1.3インチ | |
絞り | f2.8 | f2.6 | ||
ISO | 100-51200 | 100-6400 | ||
ダイナミックレンジ | 13.5 | 13.5 | ||
標準 | 4K120fps | 8K30fps 4K120fps |
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アクティブHDR | 4K60fps | 4K60fps | ||
低照度撮影モード | 4K30fps | 4K60fps | ||
最大ビットレート | 100Mbps | 180Mbps | ||
画角 | 超広角 広角 標準 | ActionView MegaView UltraWide Dewarp FPV |
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最短撮影距離 | 35cm | 37cm | ||
アスペクト比 | 16:9 4:3 | 2.35:1 16:9 4:3 |
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ズーム | デジタルズーム | クラリティズーム | ||
レンズガード取り外し | ||||
NDフィルター装着 | ||||
カラープロファイル | ナチュラル ビビッド フラット | 標準 鮮やか Leica Natural Leica Vivid |
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Log | D-Log M | i-Log | ||
ビット深度 | 8-bit 10-bit | 8-bit | ||
ビデオファイル形式 | H.265 | H.265 H.264 |
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水中色精度 | アクアビジョン2.0 |
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手ブレ補正 | 無効 RockSteady 3.0 RockSteady 3.0+ HorizonBalancing HorizonSteady | オフ FlowState 低 FlowState 標準 FlowState 高 水平維持45度 水平維持360度 |
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マイク数 | 3 | 3 | ||
ウインドガード | ||||
定価 | 本体のみ | 55,000円 | 64,800円 |
マーカー部分は比較した時の強みです。
ここからは表をもとに両カメラのデザイン面や映像に関することを中心に比較します。
その後、それぞれのカメラに向いているパターンをまとめることにします。
OSMO Action5 Proの特徴
- 耐久性が高い
- 10bitカラー撮影対応
- 外部マイクの使いやすさ
- 価格が安い
- 機能・撮影モード
Insta360 AcePro2よりも良い点
耐久性が高い
Action5 ProはInsta360 Ace Pro2よりも故障リスクが低いと考えられます。
- フリップ式スクリーンがない
- 本体の防水性が高い
10bitカラー撮影対応
カラーグレーディングを楽しみたいと考えているなら10bitカラー対応のAction5 Proのほうが有利です。
8bitでは表現できる色が10bitよりも少なく、色編集の際に色ムラが発生しやすいため。
8bit vs 10 bit
- 8bit:約1600万色
- 10bit:約10億色
色編集の程度にもよりますが、8bitカラーのカメラで撮影した動画素材は空などグラデーション部分に縞々が入ることがあります。
その原因は8bitで再現できる色が10bitカラーよりも少ないためです。
外部マイクの使いやすさ
純正のDJIマイクをUSBポートに直接差し込んで使えます。
Ace Pro2はアクセサリー(外部マイクアダプタ)を使う必要があり、費用と手間は増えます。
価格が安い
価格差は約1万円です。
使用目的がアクションに限られる人にとっては買いやすいカメラです。
Insta360 AcePro2よりも劣る点
機能
Ace Pro2よりも機能が限られています。
一部の画質
暗所やズーム時の画質などはAce Pro2にリードを許しています。
Insta360 AcePro2の特徴
- フリップ式スクリーン
- ジェスチャーコントロール対応
- 低照度のパフォーマンス(PureVideo+)
- クラリティズーム
- 写真解像度が高い
- バックグラウンドで転送できる
- サイズ感はやや大きい
- 簡素化された前面スクリーン
- 10bitカラー非対応
OSMO Action5 Proよりも良い点
フリップ式スクリーン
背面スクリーンの角度を変えられるのは以下の点で便利です。
自撮りでのメリット
- 自撮りで画角を確認しやすい・設定を変更しやすい(背面に回り込む必要がない)
- ローアングル撮影でも画角を確認できる
ジェスチャーコントロール対応
録画ボタンを押す代わりにジェスチャーを合図として使えます。
カメラから距離をとって撮影する時に活躍します。
:録画スタート&ストップ
:写真撮影用のカウントダウンスタート
描写力の高さ
描写力は8K撮影・最大ビットレートの高さという点でAcePro2に分があります。
クラリティズームにも対応
Action5 Pro(デジタルズーム)はズームすると画質が下がりますが、Ace Pro2では画質をキープしたままズームできます。
低照度のパフォーマンス(PureVideo)
Osmo Action5 Proと比較して暗いところで撮影した時のクオリティが違います。
主な違い
写真解像度が高い
解像度比較でAction5 Proをリードしています。
写真解像度
- OSMO Action5 Pro:4000万画素
- Insta360 Ace Pro2:5000万画素
スマホを充電できる
スマホがバッテリー切れになった時など、AcePro2をモバイルバッテリーとしてスマホを充電することができるようになりました。
ウィンドガード
着脱式のウィンドガードが搭載されました。
屋外でカメラ本体のみでの音声収録時、風切り音を大幅に低減できます。
その他
AcePro2はAction5 Proよりも多機能で撮影モードが充実しています。
Action5 Proには搭載されていない機能
- 録画の一時停止・キャンセル機能
- アプリでのモーションブラー
- AIハイライトアシスタント(AIによるベストシーンのピックアップ)
OSMO Action5 Proよりも劣る点
サイズ感はやや大きい
ほんのわずかですが、Action5 PRoよりも本体サイズが大きくて重くなります。
内蔵ストレージなし
SDカードが必要です。
簡素化された前面スクリーン
AcePro2のフロントスクリーンはサイズが小さめです。
表示できるのは文字情報だけとなっています。
10bitカラー撮影非対応
Ace Pro2は8bitです。
最新のアクションカメラは10bitカラーがスタンダードとなりつつある中で、この部分はやや遅れています。
OSMO Action5 Proに向いているパターン
- SDカードをよく忘れることがある
- 激しい撮影にも耐えられるクオリティを求めている
- 10bitカラーで撮影したい
SDカードなしで撮影ができる
従来通り、SDカードを使う方式だけでなく、カメラ内部に予備のストレージが用意されています。
SDカードの容量が満タンでも撮影を継続することができます。
アクションシーンやエクストリームスポーツで使う
AcePro2のデザインと比較すると故障リスクが低いです。
Action5 Proのほうがハイリスクな使い方には向いています。
カラーグレーディングをしたい
Action5 Proは10bit Log撮影に対応しており、色編集の点では有利です。
撮影でより多くの色情報を残しておけるため、一般論としては高品質な画像になります。
Insta360 AcePro2に向いているパターン
- Vlogでの使いやすさを求めている
- 暗所で撮影する
- たくさん撮影する
 
Vlog用カメラとしての使いやすさを求めている
フリップ式スクリーン・ジェスチャーコントロールなどはAction5 Proよりも進んでいます。
暗所で撮影する
暗所性能を比較するとAce Pro2がより優れています。
室内やナイトシーンの撮影が多いならAce Pro2がオススメです。
ハイライト機能が便利
Ace Pro2はAIがいいシーンをピックアップしてくれる機能があるので撮りっぱなしにしておいて選んでもらうのにいいかもしれません。
Osmo Action5 Proには同じ機能がないので一通り自分でチェックする必要があります。
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Insta360セール(2025年1月15日まで)
セールの主な対象モデル
- Insta360 X4
- Insta360 GO3S
- Insta360 Ace Pro & Ace
- Insta360 GO3
- Insta360 X3
- Insta360 ONE RS ツイン
- Insta360 ONE RS 4K
- Insta360 Flow
最後に
あくまでもアクションカメラとしてのコスパを求める人と多目的で使う人で意見が分かれそうですね。
よければアンケートに投票して教えてください。
あなたの1票がアクションカメラを選ぶ誰かの意思決定を助けます。