ブログに動画を載せる方法として一般的なのは動画共有サイトにアップロードして埋め込ことです。
圧倒的に見かけるのはやっぱりYouTubeですが、Vimeoなんかも使われていたりしますよね。
それぞれどんな違いがあるのか?ブログ用の動画はどっちにアップすればいいのか?今回は両サイトを比較しつつ、最適な活用方法を考えてみます。
今回比較する動画共有プラットフォーム
YouTube
もはや説明不要の世界最大動画共有サイト。世界中のユーザーが自分の作成した動画をアップロードし、他のユーザーと共有しています。
YouTubeの動画は15のカテゴリーに分類され、多様なジャンルの動画に出会えます。
Vimeo
YouTubeよりも前から存在した動画共有サイト。当初は映像クリエイター(映像制作家、映画製作者、芸術家、ビデオグラファーなど)を対象としたプラットフォームだったことからそっち方面のユーザーが多くなっています。
▼その名残と言えるかわかりませんが、今もVimeoのサイトにはスローガン的なものがあります。
Made for creators, by creators(クリエイターによる、クリエイターのためのプラットフォーム)
ちなみにVimeoの動画には一切、広告が入りません。なので今はその特徴から、自社製品を紹介するビジネス用途だったり、会員専用のクローズドサイトでの教育・学習用途などで使われるようになっています。
YouTubeにある動画よりはジャンルの幅が狭いですが、YouTubeにはない魅力的な機能があります。
YouTube vs Vimeo 比較表
YouTube | Vimeo | ||
---|---|---|---|
①投稿者 | 本数 | 無制限 | プランにより制限あり 無料プラン:25本まで |
解像度 | 最大8K ※圧縮あり | 最大8K ※圧縮なし |
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プライバシー設定 | 限定的 ・公開 ・非公開 ・限定公開 | 幅広い ・一般公開 ・限定公開 ・パスワード ・非表示 ・プライベート |
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アップロード後の置き換え | 不可能 | 可能 | |
収益化 | 可能 | 可能 | |
主な収益化方法 | 広告 投げ銭 メンバーシップ | 動画販売 レンタル サブスク |
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②視聴者 | 広告表示 | あり | なし |
③運営者 | 運営会社 | Vimeo | |
開始時期 | 2005年 | 2004年 | |
資金源 | 広告収入 手数料 YouTubeプレミアム | ホスティング 手数料(動画販売・レンタル) |
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アクティブユーザー | 26億人 | 2.6億人 | |
課金ユーザー | 広告主 視聴者 | 映像クリエイター ビジネスオーナー コンテンツ販売者 |
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④動画 | カテゴリー | エンターテイメント ゲーム コメディ スポーツ ニュースと政治 ハウツーとスタイル ブログ ペットと動物 映画とアニメ 音楽 科学と技術 教育 自動車と乗り物 非営利団体と社会活動 旅行とイベント | 広告とコマーシャル アニメーション ブランドコンテンツ コメディ ドキュメンタリー エクスペリメンタル 音楽 物語 スポーツ トラベル |
まずは客観的なデータ等を表にしてみました。
続いては、「で、結局どうなの?」という話をします。
YouTubeにブログ用の動画を置くのはどうなのか?
- 検索流入あり
- アップロード本数制限なし
- 完全無料
- 分析ツール充実
- 広告表示あり
- プライバシー設定
- アルゴリズムの影響
- 画質劣化
- 動画置き換え不可
メリット多くの視聴者に露出できる
YouTubeに動画を置いておけば、しっかり見られるかは別として、見てもらえるチャンスの絶対数は確実に増えます。
- YouTube内でたまたま発見される
- YouTube内の検索結果に表示される
- ググった時に検索エンジンから動画に辿りつく
以上のようにいろんなルートで動画を見られる可能性が考えられます。そして動画の概要欄にブログのURLを記載しておけば、結果としてブログのPVアップにも繋がります。
メリット無料でホスティングできる
YouTubeは無料で動画をアップでき、本数制限がないのでランニングコストはかかりません。
メリット動画の分析に有利
Viemoの分析ツールも悪くはないですが、YouTubeのアナリティクスのほうが動画のパフォーマンスをよりくわしく解析できます。動画の改善という意味ではYouTubeが便利です。
デメリットちゃんと見てもらいにくい
YouTubeに広告が出ることは周知の事実なので、ブログ内に動画を置いたところでまともに再生してもらえない可能性が高いです。また、再生してもらったとしても、途中で広告が出れば高確率で離脱されてしまうでしょう。
さらに、圧縮されて画質が少し劣化することがありますが、その点も投稿者側でハンドリングできません。
なのでちゃんと見てもらうためには超えなければならないハードルが何段階もあります。
デメリット見られたくない人にも見られやすい
YouTubeの設定だと実質的には見る人を制限できないため、誰にでも見られる状態です。
たとえ限定公開にしてもURLがどこかから漏れてしまえば、意図せず、見てもらわなくてもいい人に見られるというマイナス面もあります。
デメリットチャンネルが壊れるリスク
YouTubeにはアルゴリズムがあります。そのため、ブログに使いたいからと言って一貫性のない動画を何でもかんでもむやみに上げるとチャンネルに悪影響をもたらす可能性が大です。
なのでYouTubeチャンネルを優先的に伸ばしたいのか、ブログを優先するのか。それによって使い方、付き合い方も異なります。
デメリット一度アップした動画を置き換えられない
YouTubeにアップした動画は内容を変更することができません。ちょっと変更してアップし直すと別の動画として扱われることとなり、URLが変わってしまいます。
それによってブログのほうも新しいリンクに張り替える修正作業が発生したり、前の動画を削除するなどの手間があります。最新情報を付け足したいなどのアップデートに対応できない点でVimeoよりも使いにくいですね。
Vimeoにブログ用の動画を置くのはどうなのか?
- 広告表示なし
- 画質圧縮なし
- プライバシー設定の細かさ
- 動画の置換可能
- 本数制限
- 分析ツールが最低限
- 検索流入は期待できない
- 無料範囲が限定的
メリット視聴者に最後まで見てもらいやすい
YouTubeと違って広告が出たり、他のオススメ動画が出たりしません。なので視聴者が途中で気が散って離脱されるリスクは低くなります。
また、画質が圧縮されることもないため、見せたいクオリティを保てます。
メリット動画をアップ後に置き換えることができる
Vimeoならアップした動画の内容を修正したり、追加することができます。動画のURLが変わらないため、運用が楽になります。ブログで言うリライトが動画でもできるのは画期的ですよね。
メリットプライバシー設定で視聴者を制限できる(有料)
パスワードをかけたり、課金した人だけが見れるようにするなどその動画を必要としている人だけに届けることができます。結果的に荒れたりもしにくいですし、治安を保てます。
デメリット無料プランはアップロード本数制限がある
多くの動画を高頻度でアップするつもりなら、課金が必須です。Vimeoを無料で使える範囲は月2本までかつ最大25本までです(2023年3月時点)。
デメリット検索流入は期待できない
YouTubeの動画と違って偶然的に見られる可能性が少ないため、PV数を稼ぐことは難しいです。あくまでも必要な人に届けるのに向いています。
結論、ケースバイケース
YouTubeを使ったほうがいいパターン
課金せずにたくさんの本数をアップしたい
Vimeoは最初は無料ですが、本数が増えるといづれ課金することになります。なのでフリーホスティングしたい場合はやはりYouTubeが最強です。
動画のテーマが一貫している
一方で、繰り返しになりますが、YouTubeの場合、ランダムなテーマで動画を上げるとチャンネルが伸びないため、YouTube運営をするなら一貫性が重要です。
そのため、ブログとYouTubeチャンネルのテーマが一貫していることが望ましいです。
Vimeoを使ったほうがいいパターン
希少性の高い情報を配信する
クローズドな場所で有料情報を配信するのにはVimeoのようにプライバシー設定ができて広告が入らないほうが向いています。
実際、Vimeoはオンラインコース(オンラインセミナー)や会員制ビジネスで使われてますし、動画自体を販売したり、サブスク化することも簡単にできます。
更新が必要な情報を置く
チュートリアル動画とかニュース性のある動画は後から置き換えられるVimeoにアップしておくとメンテナンスが楽です。
最後に
僕自身はYouTubeとVimeoは両方とも使っています。
今のところ、以下の使い分けで運用しています。
- YouTube:アクションカメラで撮ったVlog動画
- Vimeo:Vlogと関係ない動画素材(置き換える可能性があるもの)