このページでは360度カメラの特徴や選ぶ時のチェックポイントをまとめていきます。
この記事の対象者
- 360度撮影に使えるカメラを検討しはじめた
- まだあまり360度撮影について前提知識がない
- 各モデルの違いを知りたい
この記事でわかること
- 360度撮影のメリット・活用シーン
- 360度カメラ選びで失敗しないポイント
- おすすめの360度カメラ(2025年最新)
- よくある疑問とその答え
360度撮影するメリット
そもそも「なんでわざわざ360度撮影する必要があるの?」と思う人もいるかもしれません。
シンプルに言えば、一般的なカメラでは不可能な撮影が可能だからです。
撮り逃し(死角)がなくなる
360度撮影をするとそこにあるすべてが画角に入ります。
「日常や旅先の風景をまるごと残す」
「アウトドア系のスポーツ中に自分+風景を一緒にフレームにインする」
「超大人数の記念撮影(全員参加)」
これらは画角が限られる従来のカメラではどうしても限界があります。
でも360度カメラなら、前後左右すべての映像を自動で記録してくれるので、「気づかなかった瞬間」や「予期せぬ出来事」もまるごと残ります。
旅行中にふと通り過ぎた風景、子どもやペットの自然な表情、スポーツ中の思わぬハイライト…
これまでのカメラでは逃していた「あとから見返して価値に気づくシーン」も、全部自分の手の中に残せます。

複数の構図を選べる
360度映像は好きな画角を切り抜いて見慣れたフラットな状態の映像にすること(リフレーミング)ができます。
(一つのシーンから複数の視点で切り抜けるんですね。)
例えば、食事中、5人テーブルの真ん中に360度カメラを置いて撮影しておくと次のような映像を作成できます。
- 個人ごとの正面ショット
- 2ショット
- 全員の俯瞰ショット
- 料理にフォーカスしたショット
- 一人ずつをグルっと一周(A→B→C→D→E)
一人で行動できる
360度カメラがあれば、一人旅中の記録やまわりに誰もいなくて手伝ってもらえないような状況でも一人で撮影できます。
(必然的にバイクや自転車に乗る人の間で人気が高いです。)
さらに撮影中に「どこを向けておけばいいか」と悩む必要がなく、その瞬間を楽しむだけでいいのです。
最近はソロで活動する人が増えてるのに加えて、動画を撮影する、自撮りをするということ文化として定着している中で360度撮影のニーズが高まっています。
360度カメラを使う事例
SNS上にも360度撮影の事例がたくさんあります。
以下がその代表的な内容です。
スポーツ・アウトドア編
サイクリング・ランニング
- 走行中の風景
- 仲間との交流を記録
登山
- 登山の過程
- 山頂からの景色
スキー・スノーボード・ジェットスキー
- 滑走中
- 走行中・いろんなアングルで第三者視点撮影(自分+風景)
ドライブ・モータースポーツ
- ドライブレコーダーの代用
- レースの様子
- 走行中
趣味・旅行編
旅行
- 移動中
- 食事中
- 観光地の様子
- ホテルのバーチャルツアー
ビジネス編
イベント・ライブ配信
- 結婚式のテーブルクローズアップ
- ライブコンサートの観客席&ステージ全景
- 工場見学のバーチャルツアー
不動産
- 物件の様子(間取り紹介)
建設現場
- 建設現場の様子(進捗管理・安全管理)
- 監視カメラ(防犯カメラ)
ニーズをシンプルにまとめると以下のようなパターンになります。
- 追体験・臨場感の再現
- 情報共有(家族・知人・顧客)
- 証拠記録(事件や事故の状況記録・証拠)
360度撮影のカメラを選ぶポイントは?
以下のポイントが最重要になります。
解像度:8K
最近は解像度4Kでの撮影が一般化していますね。
もし、360度映像を4Kで視聴者に見せるなら最低でも8Kで撮影する必要があります。
360度カメラには2つのレンズがついていますが、片側のレンズがそれぞれ180度以上の範囲を捉えています。
そして、2つのレンズが撮影した映像を合成して全方向をカバーする360度映像が完成します。
(完成した360度映像の解像度は4K+4Kで8K相当)
360度映像から4Kで動画を切り抜くなら、解像度8Kとなっている360度カメラを選びましょう。
追加
同じ8Kとなっていてもセンサーサイズの大きさやAIチップの性能でクオリティに差が出ます。
- センサーサイズ(大きいほど高画質)
- AIチップ性能(性能が高いほど高画質)
撮影時間(バッテリー)
360度カメラはバッテリーの消耗が激しいです。
2つのレンズで撮影するため、通常カメラの約2倍のデータ処理が必要となんですね。
また、高解像度で記録するほど多くの電力を消費します。
撮影できる時間が比較的短いため、バッテリーの容量や交換バッテリーのこともあらかじめ考えておきましょう。
アプリ
360度カメラにとって欠かせないリフレーミング作業(360度映像から使う部分を切り抜くこと)。
現状、優秀なリフレーミングで使いやすいアプリがあるのはInsta360だけです。
Insta360が360度カメラをリードしているのはこのアプリがあるからです。
(世界で最も売れている360度カメラはInsta360 Xシリーズ)

その他の重要ポイント
上記の重要ポイントよりは優先度が下がりますが、より良いクオリティを求めるならチェックすべきポイントも追加でお伝えします。
音声の収録
360度カメラで音声をクリアに収録するためには外部マイクも必要です。
古いモデルは音声収録が弱いため、音にこだわるなら新しい製品が有利です。
レンズ交換
360度カメラは2つのレンズがあることから破損リスクも高いデザインです。
アクションカメラとして使う以上、不慮のトラブル等で故障してしまうことがありますが、通常、故障時にはメーカーによる修理が必要となります(期間:1ヶ月程度)。
レンズのセルフ交換に対応していれば、メーカー修理によって使えない期間も省略できます。
360度撮影に使えるカメラ【2025年版】
比較表
解像度fps | センサーサイズ | バッテリーライフ | 重さ | 防水性 | レンズ交換 | 外部マイク | 定価 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Insta360 X4 | 360度 8K30fps シングルレンズ 4k60fps | 1/2インチ | 75分(8K30fps) | 203g | 10m | 67,800円 | ||
Insta360 X5 | 360度 8K30fps シングルレンズ 4k60fps | 1/1.28インチ | 88分(8K30fps) | 200g | 15m | Mic Air対応 | 84,800円 |
どちらも8Kで360度撮影できますが、X5のほうが画質や暗所性能などの点でX4を上回っています。
参考記事
さらにくわしい比較は以下のページで。
-
-
Insta360 X4 vs X5|徹底比較!劇的に進化したのは暗所性能だけ?
Insta360 X4の発売から約1年。 シリーズ5作目となるX5が登場した。 どこをアップデートしてきたのか? さっそく見ていこう。 この記事の対象者 Insta360 Xシリーズの購入を検討中だ ...
よくある疑問
最近になって360度カメラに興味を持った人が感じるような疑問を解決していきます。
過去にYouTubeコメント欄などでいただいた質問等も含めて回答します。
(質問文と回答は再構成しています。)
監視カメラとして使えますか?
簡易的な監視カメラにはなりますが、防犯の効果は低いと思われます。
防犯専用で設計されたカメラを検討するほうが実用的です。
Insta360のカメラを防犯用に使うには以下のような点が課題です。
- 盗難や破壊リスク
- スマホアプリ経由でのリアルタイム監視機能がない
- ストレージ容量の限界
- 長時間録画による熱停止
センサーサイズはどんな影響がありますか?
センサーサイズはカメラに取り込める光の量に影響します。
サイズが大きいほど多くの光を取り込めるということです。
その結果、暗い所でも明るくてノイズ感などが少なくなります。
ちなみに画質の良さは他の要素も複合的に影響するのでセンサーサイズだけで判断することはできません。
具体的に言えば、画素数・レンズの明るさ・カメラ内部での画像処理能力などです。
360度カメラを購入までの流れ
STEP1できることを把握する
360度カメラにも限界があります。
リフレーミングで編集の手間が増えたり、ファイルサイズが重いので一定レベルの編集環境が必要です。
実際に360度カメラで撮られた映像を見たり、自分で使ってみるなどして把握してみましょう。

360度カメラで撮れば便利ですが、なんでもかんでも360度カメラで撮らなくても良かったりします。
自分が撮影したいコンテンツに合わせてカメラを選ぶことが大事です。
STEP2細かいスペックを最終確認
以下の情報は購入前に把握しておきましょう。(公式サイト等を調べたり、このブログ内の比較表を参考にしてください。)
- サイズ感・軽さ
- 撮影時間(バッテリー容量)
- 解像度
- マイク性能
- 防水性能
- アクセサリー
STEP3公式サイトで購入
Insta360のカメラは公式サイトで買っておくのもポイントです。総合的に便利です。
理由1:保証
特に屋外で使う機会が多い場合はどうしても故障・落下などのトラブルが発生する可能性が高いです。
いざ故障した時は買った店に連絡するとかよりも、メーカーと直で話ができるほうがスムーズだし、保証延長オプション的なのもありますからね。
メーカーから直接送られてくるので品質管理も徹底されてます。
理由2:アクセサリー
アクセサリー等の追加購入もしやすいです。
考えられる追加アクセサリー
- 予備バッテリー
- マウント用アクセサリー
- マイクロSDカード
- ケース