例年、DJIは秋頃にOSMO Actionシリーズの新作を出していますが、今回はやや早めにAction4を出しました。
Action3とかなりよく似た見た目ですが、どの部分がアップデートされたのでしょうか?比較してみます。
今回比較するカメラ
OSMO Action3
DJI社のOSMO Actionシリーズの2022年版。
Actionシリーズはタフさが売りのモデルです。
OSMO Action4
OSMO Actionシリーズの2023年版。
OSMO Action4(OSMO Action3からの主なアップデート内容)
- センサーサイズ(1/1.7インチ⇒1/1.3インチ)
OSMO Action3 vs OSMO Action4 比較表
OSMO Action3 | OSMO Action4 |
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発売時期 | 2022年9月 | 2023年8月 | |
①デザイン面 | 重量 | 145g | 145g |
サイズ | 70.5 × 44.2 × 32.8 mm | 70.5 × 44.2 × 32.8 mm | |
ストレージ | 最大256GB | 最大512GB | |
バッテリー容量 | 1770mAh | 1770mAh | |
バッテリーライフ (設定) | 最大160分 (1080p@30fps) | 最大160分 (1080p@24fps) |
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急速充電 | 18分 | 18分 | |
マグネットクイックリリース | |||
防水性能 | 16メートル防水 | 18メートル防水 | |
動作温度 | -20℃ ~ 45℃ | -20℃ ~ 45℃ | |
GPS情報記録 | |||
②映像面 | センサーサイズ | 1/1.7インチ | 1/1.3インチ |
レンズ | f2.8 | f2.8 | |
ISO | 100-12800 | 100-12800 | |
画角|35mm換算 | FOV155° 超広角|12.7mm 広角 標準 狭角 | FOV155° 超広角|11mm 広角|12mm 標準|15mm |
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フォーカス範囲 | 0.3m〜 | 0.4m〜 | |
解像度@最大フレームレート | 4K@120p 2.7K@120p 1080@240p | 4K@120p 2.7K@120p 1080@240p |
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標準 | |||
HDR動画 | |||
スローモーション | 4K@120pfps 2.7K@120fps | 4K@120fps 2.7K@120fps |
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タイムラプス | |||
ハイパーラプス | |||
ループ録画 | |||
インビジブル スティック機能 | スキーとスノボのみ | ||
最大ビットレート | 130Mbps | 130Mbps | |
カラー | ノーマル D-Cinelike 10bit | ノーマル D-Log M 10bit |
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手ブレ補正 | オフ RockSteady 3.0 RockSteady 3.0+ HorizonBalancing HorizonSteady | 無効 RockSteady 3.0 RockSteady 3.0+ HorizonBalancing HorizonSteady |
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シャープネス | low medium high |
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ノイズ低減 | low medium high |
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マイク数 | 3 | 3 | |
外部マイク | |||
価格 | 本体のみ | 47,300円 | 58,300円 |
保険 | 1年2,970円 2年4,290円 | 1年3,520円 2年5,280円 |
マーカーの部分が今回の主なアップデート箇所です。
デザイン的な変更は少なくて、画質に関するアップデートが中心となっています。
OSMO Action3 ⇒ OSMO Action4 進化したポイント
デザイン面
防水性能が水深18mまでアップ
防水ケースを付けずに水深18mまで潜れるようになっています。
Action3の時点で16mと他のアクションカメラの平均を上回る防水性能でしたが、そこを更新してきました。
ストレージ最大512GBまでアップ
使えるSDカードの容量が増えました。
映像面
センサーサイズがアップし、ダイナミックレンジが広がった
センサーサイズアップによって、画質が向上しています。
今回のアップデートで最も影響がある変更はこの部分です。
標準モードでHDR撮影が可能に
ダイナミックレンジが広がって、HDRモードと標準モードの区別がなくなりました。
(HDR撮影が必要な時でも標準モードで撮影するだけでOK)
DLOG-M
カラーモードがD-CinelikeからDLOG-Mに変わりました。
色編集をする人にとってはAction3よりもさらに細かい色調整が可能になっています。
画像調整が可能に
シャープさ(low,medium,high)とノイズ低減(low,medium,high)を変更できるようになりました。
低照度映像最適化
低照度の場所でもノイズを抑えて撮れるようになってます(30fps以下で利用可能)。
Action4はアクションカメラの中では室内やナイトシーンが得意なモデルです。
ただし、劇的に違うというわけではないので注意(最新の高級ミラーレスなどと見比べるとやはりハッキリと差が出てしまうレベルです。)
インビジブルスティック機能を使える場面が増えた
Action4では動画から自撮り棒を除去することができます(インビジブルスティック機能)。
Action3では使えるシーンが限られていました(スキーとスノボのみ)が、Action4はより多くのシーンでセルフィースティックを消すことができます。
残念なポイント
セルフィースティック除去に時間がかかる
インビジブルスティック機能で自撮り棒を消すためには一度サーバーにアップしてAI編集で除去するという手順があり、時間もそれなりにかかります。
Insta360のように自動的に自撮り棒が消えるのに慣れているとやや不便に感じます。
焦点距離が遠くなった
Action3は被写体とカメラが30cm以上離れていればピントが合いましたが、Action4は40cm以上離す必要があります。
(10cmは誤差と言えば誤差ですが、仮に本体のみの手に持って自撮りすると考えれば、ピンボケするしないのギリギリなラインかもしれないですね)
若干バッテリーライフは落ちた
Action3では1080p@30fpsで最大160分だったのが、Action4では1080p@24fpsで最大160分となっています。
なので、Action4の設定を1080p@30fpsにすると最大時間はもうちょっと減ることがからバッテリーライフが落ちたということができます(ここまでくると誤差すぎてだれも気にするレベルじゃないと思いますが...)。
OSMO Action4はこんな人にオススメ
少しでも高画質で撮りたい
Action4でアップデートされたポイントはほとんどが画質に関するものです。
なので画質にこだわる人にはオススメできます。
特に暗所時の画質はAction3等と比較して差が出る部分になります。
あとDJIのカメラは超広角で撮っても歪みが少ない点、見たままの自然な色合いに近い点もポイントです(映像がよりナチュラルに見える)。
スポーツ時に使いたい
ウォータースポーツ(スキューバーダイビング)
防水性能
水深18mまで使える防水性によって水中でも安心して使えます。
色温度キャリブレーション
色温度センサーによって水中でもホワイトバランスと露出を調整し、正確な色合いを再現できます。
ウィンタースポーツ(スキー・スノボ)
防寒性能
マイナス20度まで使えるので雪山でもOKです。
AI編集によって自撮り棒を消せるので見栄え的にも良いでしょう。
自転車・モータースポーツ
GPS機能
映像と同時に走行データをログとして残すのにも使えます。
(別売リモコンでGPSデータを記録して、マップ等を動画上でオーバーレイ表示可能。)
使いやすいカメラを求めている
現在発売されているアクションカメラの中では最先端でユーザーフレンドリーなデザインのモデルです(2023年8月時点)。
このジャンルのカメラがはじめての人にとってAction4はとっつきやすくてオススメです。
使いやすいデザイン
- マグネットクイックリリース
- 高い防水性
- 急速充電
タフなカメラを探している
耐久性の高いモデルを求めるユーザーからの人気でいうとOSMO ActionシリーズとGoProが2強です。
GoProに根強いファンがいる一方で、OSMO Actionシリーズの優れたユーザビリティを支持する人が増えています。
Action3ユーザーが買い替えるメリットはあるか?
センサーサイズの変更やDLOG-Mで撮影できるようになったことはけっこう大きな意味がありますが、Action3が出た時ほどのインパクトはない気がします。
近いうちにGoPro新作やDJI Pocket3なども出てくるはずなので、Action3ユーザーはとりあえず待ってみて判断してもいいかもしれません。
Action3登場時に進化したポイント
- 縦向き撮影対応
- 10bitカラー※1
- 防水性能や耐寒性能
- 色温度キャリブレーション
- 高性能バッテリー※2(長時間・耐寒)
※1
それまでのアクションカメラは8bit色深度がスタンダードでしたが、10bit撮影が可能に。
これによって、従来より精細なカラーグレーディングができるようになりました(1600万色⇒10億色)。
※2
バッテリーが最長160分に伸びたり、急速充電にも対応しました(別売のDJI 30W USB-C充電器を使えばバッテリー80%まで18分で充電完了)。
耐寒性も大幅にアップしました。
迷ってるならレンタルしてみるのもオススメ
↑ひらく
はじめてOSMO Actionシリーズを買うならアドベンチャーコンボがオススメ
Action4は本体とSDカードだけでも使えますが、屋外で使うならアクセサリーも必要になってくるはずです。
その際に必ず使う必須アイテムが含まれているのがアドベンチャーコンボです。
アドベンチャーコンボに含まれるもの
- 1.5m 延長ロッド(5,940円)
- バッテリーケース(8,910円)
- バッテリー×2(8,800円)
アドベンチャーコンボで買えば、各アクセサリーを個別に買うよりも約6,000円もお買い得です。
最後に
今回早めに出たのはどういう意味があったのでしょう?GoProの新作を見据えたからなのか。それともDJI Pocket3を年内に発売するからなのか。ちょっと気になりました。
例年通りであれば、9月にGoProの新作が出ます。
(噂レベルですが、1インチセンサーが搭載されるらしいです。)