残価設定クレジットというシステムを利用してソニーのミラーレスカメラを購入してみました。
実際に使ってみてはじめてわかったこともあるのでこれからソニーのカメラを買ってみようと考えている人向けに書きます。
残価設定クレジットとは(ソニーストア限定)
ソニーで行われている買い替え前提の仕組みです。
ソニーストアから注文すれば購入時に支払い方法のオプションとして選択できます(ソニーストア限定)。
ポイントは2年後に下取りしてもらえること
残価設定クレジットを選択するとどうなるかというと24ヶ月後には購入したカメラを返却する代わりに下取り価格分の支払いが不要になります。
つまり、下取り価格を除く代金を24分割で支払うことになります。
使い方によっては月一万円程度で常に最新機種を持つことも可能です。最新機種をほしい新しい物好きには良い購入方法だと思いますね。
とは言え、この説明だけだと普通の人は全然わからないと思うのでもう少し具体的にお伝えします。
残価設定クレジットの具体例
まず、カメラ本体を40万円で買うと想定します。
あらかじめソニーで設定されている2年後の下取り価格が16万円(予定)
すると下取り価格を除く代金は...
40万円 − 16万円 = 24万円
この24万円を24分割で支払うことになるんですね。
つまり、1ヶ月あたり数千円〜1万円で最高スペックのカメラを使い放題の月額課金みたいなイメージです。
ちなみに似たような仕組みは自動車業界では一般的みたいですが、カメラに関して多分、ソニーだけかもしれません。
2018年3月19日時点
※最新の残価情報がいくらになるかは ソニーストア で確認してください。
買取もできる
わかりやすく説明するために24ヶ月後には購入したカメラを返却すると書きましたが、24回の支払い後にやっぱり返却せずに買い取るという判断もOK。
その場合は残っている未払い分を支払うだけです。
僕が残価設定クレジットを活用した理由
あなたが普通に購入したい派の場合、「金額的に損してない?」と感じるかもしれません。
それも一理ありますが、僕のような人間にとってはけっこうよくできたシステムなんです。
①最新機種が欲しいから
僕は家に何台もカメラがあっても使わないと思っています。
というかプロカメラマンでもないので毎日必ず撮影するわけでもないですし、複数同時に使いこなせる気がしません。
にも関わらず、ハイスペックな最新機種がほしいというワガママな部分があります。
ソニーは結構頻繁に新しいカメラを発表するので2年も経てばちょっと物足りなくなっているのは明らかです。
なので、古くなってきたタイミングで買い取ってもらえる残価設定クレジット制度を使って購入するのは都合がいいんです。
カメラ本体は資産にはならない
レンズなら10年とか意外と長く使えますが、カメラ本体は頻繁にアップデートされ、古い機種は時代遅れになります。
だからレンズは所有するとしてもカメラ本体は頻繁に手放してしまって問題ない気がするんです。
写真好きの中にはオールドレンズといってあえて古いレンズで楽しむ人もいますよね。
②残価クレジットで買い取ってもらったほうが得する可能性もあるから
「古くなったら自分で中古品として売ればいいのでは?」
たしかにその考えも一理あります。
今の時代、中古カメラ買取サービスを使ったり、メルカリ・ヤフオクなどの中古市場で売ることもできるからです。
でも現実的に考えて、売りたくなった時の価格を事前に予想することってなかなか難しくないですか?
その点、ソニーの残価設定クレジットはあらかじめ買取価格が分かっている安心感があります。
また、裏ワザ的な使い方もできます。
例えば、2年後に「ソニーの残価」と「カメラ屋の買取価格」を比較し、高いほうを選択すればいいんです。
カメラ屋の買取価格がソニーの残価より高ければカメラ屋に売ってしまいます。
その買取価格からソニーには未払い分を支払えばいいだけです。
2020年3月21日追記
実際に買取査定に行ってみたところ、多少の利ザヤがあることがわかりました。
残価設定クレジットで買ったソニーのa7iii
9.4万円を払えば返却が不要になる
今日、買取査定に行った結果
A社 上限6万円
B社 上限13万円
C社 上限11.6万円手元に残してB社に売り抜ければ3.6万円得だ pic.twitter.com/Us4SN6i3Lh
— コロナ後に移住するKyL? (@KYL_desu) March 21, 2020
③ソニーで買っておけば保証期間が長い
案外忘れがちですが、家電量販店だと無料保証期間は1年くらいだったりします。
一方、残価設定クレジットを使えば必然的にソニーの公式サイトでの購入になりますが、デフォルトで3年無料保証付(自然故障)になるメリットがあります。
もちろん、家電量販店のほうが安く手に入る可能性もありますが、高額なミラーレスカメラの場合、故障すると平気で10万円レベルの修理費用になることもあるので一時的に得した感があっても、最終的には損する可能性も否定できません。
仮に2年後に手放す前提なら、とんでもなく雑な使い方をしない限りは修理費用の不安からは解放されます。
そう考えると、ソニーストアでの購入は意外と悪くないと言えるんではないでしょうか?
※故障原因によっては有償修理がありえないわけではありません。
残価設定クレジットを利用してα7IIIを購入した感想
ジャックスの査定はちょっと面倒かも
実は残価設定クレジットを利用するには電話での審査があるんですね。
注文する時に入力した情報をもとにかなり簡単な本人確認の電話がかかってきます(電話の希望日や時間帯は指定可能)。
おそらくですが、この本人確認は「残価設定クレジット」を選択すると必須条件になるのではないかと思います。
審査の流れと時間
- ソニーストアでの注文完了・・・11時40分
- ジャックスからの着信・・・14時44分
- 審査通過のメール・・・17時00分
僕はたまたま日曜日に注文したのですぐ対応できましたが、勤めていたりすると若干面倒なシステムになりそうです。
ちなみに覚えている範囲ですが、僕の場合は以下の内容をヒアリングされた気がします。
- 名前
- 生年月日
- 職業
審査自体はその日のうちにあっさりと通過しました。
ただし、普通にクレジットカードなどで買えばこの手間は不要なので、少し抵抗感をおぼえる人もいるかもしれませんね。
査定時に減額になる可能性もあるで気をつけて使おう
2年後に返却する代わりに大幅に支払いが減るというのが「残価設定クレジット」です。
このおかげで約25万円(税込)のカメラを15万円ほどで使えるようになりました。
ただし、注意しなければならないのは購入時の状態で戻す条件になっていること。
返却時に10万円の価値が残っているはずだから安くなるわけです。
- 雑に扱って故障した
- 付属品を無くした
- キズや汚れがある
などの場合はカメラの査定に影響し、支払いが発生することがあるため注意が必要になってきますね(減額は5%〜95%の範囲)。
自分のカメラというよりは借りているような状態なわけですが、丁寧に扱うことに繋がりますから僕はポジティブに捉えています。
液晶プロテクターは箱を開けてすぐに貼りました。
新製品をソニーストアで買うのは(料金的に)意外と悪くなかった
値段だけでみると「ソニーストアで買うよりもっとやすいところあるんじゃない?」「ぶっちゃけ価格.comで最安を探して買ったほうが得でしょ」と思っていました。
ところが、発売直後だとほとんど大差がありませんでした。
ソニーストアに新規登録すると10%OFFのクーポンががもらえるからです。
購入時の価格(2018年4月時点)
- 価格.comの最安:222,339円
- ソニーストア:223,767円
時間が経つにつれて値下げは起こりますが、発売から間もない時期なら大きく変わらないんですね。
2020年10月4日追記
実際に売った時の金額がこちら↓
α7IIIを14.5万円で売ってきた
下取り的な売り方をすればあと5%増えるらしいけど、今の時点ではα7cが発売されていないのでまだできない
とりあえずまあ良しとするか pic.twitter.com/G02IX6vGix
— コロナ後に移住するKyL? (@KYL_desu) October 3, 2020
ちなみに買った時の金額はクーポン使ってだいたい22.5万円(税込)。
なので8万円で2年半ほど所有していたことになりますね。
まとめ
以上が残価設定クレジットでα7IIIを買った感想です。
なんとしても自分で所有したいんだというタイプの人にはオススメしませんが、「どうせ2年後には新機種が出るはず」「その時はまた新しいの買い変えればいい」と考えて僕は買いました。
一括で20万円出すのが厳しい場合でも、月々1万円なら出せるというあなたがワンランク上のカメラを手にするにはいい仕組みかもしれません。
追記1
ソニーストア ではカメラボディだけでなくレンズも残価設定クレジットで購入することができます。
追記2
その後、α7IIIを売ってα7cを買いました。
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a7III vs a7c 動画撮影メインならどっち?
a7IIIとa7cはほぼ同額かつ機能的にも似てるのでどっちがいいか決められない人もいるかもしれません。 僕はもともとa7IIIを使っていてa7cに乗り換えたのですが、両方使った経験から、良い点悪い点な ...
追記3
ボディ選びのポイントは↓にまとめました。
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動画撮影ビギナーズガイド|ソニーa7シリーズの選び方
僕がはじめてミラーレスを買った時、「スマホよりワンランク上のものがほしい」くらいで知識なしのド素人でした。 当然、ソニーのα7シリーズ(α7 / α7R / α7S / α7C)は何が違うのかなんてさ ...