2022年、Insta360は360度カメラを複数発売しました。
その中で縦長デザインが共通の「Insta360 ONE RS 1インチ 360度版」と「Insta360 X3」ですが、どんな違いがあるのか?
買うとしたらどっちにするか?両モデルを比較してみます。
Insta360 ONE RS ツイン版 vs Insta360 X3の記事はこちら
今回比較するカメラ
Insta360 ONE RS 1インチ 360度版
複数のモジュラーを組み替えて使えるアクションカメラ「Insta360 ONE RS」のシリーズ。1インチの360度カメラというところがポイントです。
Insta360 X3
独立型の360度カメラ「Insta360 ONE X2」の後継機モデル。360度動画撮影用カメラとしてだけでなく、普通のアクションカメラとしても使いやすくなりました。
参考Insta360 ONE X2 vs X3 買い替えるべき?
Insta360 ONE RS 1インチ 360度版 vs X3 比較表
ONE RS 1インチ 360度版 | X3 | |||
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発売時期 | 2022年6月 | 2022年9月 | ||
①デザイン面 | 重さ | 239g | 180g | |
サイズ | 53.2 x 49.5 x 129.3mm | 46.0 x 33.1 x 114.0mm | ||
バッテリー | 1350mAh (6k@30fps 62分) | 1800mAh (5.7k@30fps 81分) | ||
SDカード | 最大1TB UHS-I V30 | 最大1TB UHS-I V30 | ||
タッチスクリーン | 1.3インチ | 2.29インチ | ||
防水性能 | IPX3 | IPX8 10m防水 | ||
ブルートゥース | 5.0 | 5.0 | ||
クイックメニューボタン | ||||
振動フィードバック | ||||
②映像面 | センサー(インチ) | 1インチ | 1/2インチ | |
360度動画 | 解像度@フレームレート | 6K@30/25/24fps 4k@30/25/24ps | 5.7K@30/25/24fps 4k@60/30fps | |
標準 | ||||
HDR | アクティブHDR | |||
タイムラプス | 6k | 8k | ||
タイムシフト | ||||
バレットタイム | 4k@120fps | |||
Meモード | ||||
ループ録画 | ||||
シングルレンズ | 解像度@フレームレート | 4K@30/25/24fps 3.6k@60/50/30/25/24fps | ||
最大ビットレート | 120Mbps | 120Mbps | ||
カラー | LOG 標準 鮮やか | LOG 標準 鮮やか | ||
手ブレ補正 | FlowState (6軸電子手ブレ補正) | FlowState (6軸電子手ブレ補正) | ||
オーディオ | ステレオマイク 外部マイク対応 | ステレオマイク 外部マイク対応 | ||
定価 | 118,800円(新規) 96,600円(ONE RS既存ユーザー) | 68,000円 |
両カメラを①デザイン面(ユーザーエクスペリエンス)と②映像面にざっくり分けてまとめてみました。
ONE RS 1インチ 360版の特徴|Pros and Cons
Pros|良い点
センサーサイズが大きい
暗所性能が優れており、光が少ない場所で撮った時のノイズ感はかなり少なく、X3よりもダイナミックレンジが広いので細部の再現性が高くなっています。
6Kで360度動画を撮影できます。360度動画の場合、6Kで撮った素材から必要な部分を抜き出して使うのでオリジナルの解像度は少しでも高いほうが有利です(X3は5.7K)。
用途に合わせてレンズを変えられる
モジュラータイプのカメラということで複数のレンズを組み合わせて使えます。
Cons|悪い点
サイズ感がやや大きい
サイズ的にX3の2倍くらいあります。レンズが大きいのでどこかに当たって壊れやすいですし、撮影していて周囲に警戒感を与えてしまう可能性も否定できません。
撮影モードが限られる
シングルレンズモードやMeモードがなかったり、X3に搭載されている撮影モードに対応していなかったりします。
バレットタイム撮影などはONE RSの通常版を持っていればできないわけではないですが、これ1台でできることの範囲は狭いですね。
防水性能が低い
雨くらいなら故障しないですが、水中で使うなどはできません。
高い
X3と比較してコスパは低いです。
極端な話、6Kと5.7Kの差に5万円出しますか?というのと変わりませんよね。
X3の特徴|Pros and Cons
Pros|良い点
コンパクトなサイズ感
ONE RSと比較すると軽くて小さいので気軽に持って行きやすいです。
ONE RSはモジュールタイプなのでレンズの選択肢が複数ある反面、色々と荷物が増えそうですが、X3ならオールインワンでシンプルです。
また、あまり目立たないので撮影していて周囲に警戒感を与えにくいのもメリットでしょう。
操作性が高い
タッチスクリーンが大きい点や振動フィードバック機能によって設定変更時などのうっかりミスが減ります。
本体にクイックメニューの物理ボタンがあるので水中でも操作できます。
普通のアクションカメラ代わりになる
シングルレンズモードやMeモードを使って、普通のカメラのように4K撮影できます。他のカメラを持っていかなくて良くなるかもしれません。
8Kタイムラプス
センサーサイズが違うので最終的にどっちがきれいに見えるかはわかりませんが、一応、解像度的にはONE RS 1インチを上回っていることになります(ONE RS 1インチのタイムラプスモードは6K)。
防水性能が高い
ONE RS 1インチは完全防水というレベルにはないので、持って行けるところが限られます。使えるところが多いのはX3です。
コスパがいい
撮影モードや使えるシーンの多さを考えるとコスパが良いです。
Cons|悪い点
スクリーンの故障リスクが高い
スクリーンはサイズが大きい分、割れたり擦ったりするリスクは高いです。特にX3は振り回したりもするタイプのカメラなので、余計心配になります。
(ちなみにONE X2時代よりバッテリーが10%ほど容量アップしてますが、実際の最大撮影時間は伸びてません。スクリーンサイズがバッテリーの持ちに影響したと言えそうです。)
映像の品質は劣る
解像度
ONE RS 1インチは6Kなので、解像度の比較では負けます。前前作のONE X時代から5.7Kだったことを考えると進化があまり見られません(前前作から4年経過)。
暗所性能
ONE RS 1インチと比較すると暗所での映像の質は劣ります。
Insta360 ONE RS 1インチはこんな人にオススメ
クオリティを最重視
少しでも良い360度映像を撮るなら6Kに対応したONE RS 1インチを使うほうが良いでしょう。
夜間にも使えますし、写真も撮るのにも使えます。
ONE RSを使っている
ONE RSユーザーは他のレンズに加えて、1インチ360度レンズも使えることになります。複数のレンズ使用可能というのはX3にはない魅力です。
あまり激しい使い方をしない
通常のアクションカメラよりも丁寧に扱わないといけないカメラです。激しく使うならONE RSをそのまま使うかX2やX3のほうが向いています。
迷ったらレンタルしてみるのもオススメ
Insta360 X3はこんな人にオススメ
1台で汎用性の高いカメラがほしい
ONE RSと比較すると若干映像のクオリティは劣るかもしれないですが、1台でできることの多さは上回っています。
360度動画だけじゃなくて、通常カメラとしても使えるので荷物が少なくなりますし、旅動画とかには便利だと思います。
アクションカメラ的な要素を求めている
X3も通常のアクションカメラと比較すると丁寧に扱わないといけないですが、防水性能が高かったり、バレットタイム撮影ができる点などを踏まえると、ONE RSよりもアクションカメラ寄りのポジションです。
ONE RSは丁寧に扱う必要があり、頑丈なアクションカメラと考えると多分失敗します。
迷ったらレンタルしてみるのもオススメ
Insta360 X3を安くレンタルする方法
Insta360のカメラレンタルサービスと対応機種
Insta360 X3 | Insta360 ONE X2 | Insta360 ONE RS | Insta360 Go2 | |
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東京カメラ機材レンタル株式会社 | ||||
レンティオ | ||||
モノカリ | ||||
kikito | ||||
パンダスタジオ |
※レンティオは上記リンク経由でレンタルすると500円分割引になります。
最後に
個人的に1台だけ選ぶならX3のほうですかね。
もちろんONE RS 1インチの映像も捨てがたいですが、サイズのせいで制約も多いことを踏まえるとコスパは良くないんじゃないでしょうか?