年末年始はどこに行くにもInsta360 AceProを持ち歩いてました。
AceProの売りとなっている低照度性能を試すため、夜の時間帯にも使ってみたのでそのあたりも踏まえてレビューします。
この記事の対象者
- Insta360 Ace Proが気になっている
- Ace Proでできることを把握したい
- 良い点だけじゃなくてビミョーな点も知っておきたい
- 良さそうなら購入したい
この記事でわかること
- Ace Proの使いどころ
- メリット・デメリット
- あなたにAce Proが必要かどうか
- 必要なアクセサリー
Insta360 Ace Proはどんなカメラ?
Insta360がライカと共同開発したアクション仕様のカメラ。
1/1.3インチセンサーによる描写性能の高さに加え、使いやすさも兼ね備えており、完成度が高いです。
他社のアクションカメラとは違いフリップ式のスクリーンが搭載されています。
よりVlog向きの仕様になっているといえるでしょう。
Ace Proの主な機能
- ピュアビデオ
- アクティブHDR
- クラリティズーム
- ジェスチャーコントロール
- 録画の一時停止・キャンセル機能
- AIワープ
Ace Proをいろんなシチュエーションで使ってみた
Ace Proは1日中使えます。
日中(日が出てる時間帯)に使用
アクティブHDRがついているため、明るすぎたり、暗すぎたりせず、ちょうどいい感じに撮れます。
夜間(日が沈んだ後の時間帯)に使用
日が暮れた後もAIによりノイズ除去のおかげでクリーンな動画になります。

生成AI(Insta360アプリでアニメ風に)
撮った動画をアプリでかんたんに加工できます。
(これはアニメ風のエフェクトですが、ほかにもいくつかのテイストがあります。)

Ace Proでどんな映像が撮れる?
▲ Ace ProとInsta360 X3を使っています。
Ace Proを使っていて気に入ったポイント
使いやすさ
ハードウェア面
最新のアクションカメラなら搭載してほしい部分は基本的に揃っています。
- フリップ式スクリーン(2.4インチ)
- マグネット式マウント
- 防水性
- 交換式バッテリー
など
ソフトウェア面
アクションカメラとしてAce Proが最初に導入した機能もあります。
- 録画の一時停止・キャンセル機能
- ジェエスチャーコントロール
- クラリティズーム
など
それらもすばらしく使いやすいですし、設定画面のメニュー等も表示がわかりやすいです。
電子手ぶれ補正などはあえて言及するまでもないくらいに完成されています。

定期的なファームウェアアップデートあり
発売後、2度アップデートがありました。
ピュアビデオモードの画質アップやカラープロファイルの追加が行われています。
ダイナミックレンジの広さ
アクティブHDR
一般的に小さいカメラでは昼の明るい時間帯でも極端に明暗差があるときれいに撮るのが難しかったりします。
(白飛びや黒つぶれが発生してしまいやすいという意味です。)
Ace Proは4k30fps以下でアクティブHDRが使えるのでその部分のクオリティも高いです。
抜群の暗所性能
ピュアビデオモード
Ace Proには暗所撮影用の動画モードがあります。
ピュアビデオモードで撮った映像は他のカメラよりも明るく、ダイナミックレンジも広いです。
またAIによるノイズ低減があり、日が暮れてからの時間帯でもブレ感のない映像になるのが大きいです。
▲ピュアビデオモードのほうがノイズが少ないです

生成AIによるユニークなコンテンツ作成
AIワープ
AIが自動で動画をエフェクトで加工してくれる機能です。
使い方次第ではユニークなコンテンツが作れるでしょう。
簡単な流れ
STEP. 1 アプリ内で撮影データを指定
STEP. 2 その動画の加工したい選択範囲を指定(現状で選択できるのは最長で4秒まで)
STEP. 3 エフェクトを選択(言葉で指示することも可能)
STEP. 4 Insta360のサーバーにアップロード
数分待つと編集された動画をダウンロードできるようになります。
▲AIワープはInsta360 Ace Proでも特に個性的な機能です
クラリティズーム
8K撮影できるカメラなので4Kでズームしても画質が劣化しません。
他のアクションカメラだとズームすると画質が悪くなってしまうのでズームを使うことはほぼないのですが、AceProは気軽にズームを使えます。
▲insta360 Ace Proを使えばズームできます


ジェスチャーコントロール
ジェスチャーを録画開始の合図として使えます。
:録画スタート&ストップ
:写真撮影用のカウントダウンスタート

録画のキャンセル・一時停止
次の2つはAceProに導入された機能ですが、わりと使えます。
録画のキャンセル機能
撮影中、明らかなNGテイクは保存せずにその場で削除できます。
一時停止機能
撮影のモードが同じなら動画ファイルを一時停止扱いでき、シーンAのファイルにシーンBやシーンCをマージできます。
(通常通り使えば、シーンA,シーンB,シーンCはそれぞれ別々の動画ファイルになります。)
イメージ
- 通常:クリップが3つになる(A.mp4+B.mp4+C.mp4)
- 一時停止機能:続きとして撮るのでクリップが1つになる(ABC.mp4)
モーションブラー
アプリでモーションブラーをかけられるようになりました。
編集ソフトのプラグインを使ってモーションブラーをかけると重くなったりするので助かります。
急速充電
バッテリーが切れても20分ほどの充電で使えるようになります。
クイックチャージ
- 80%まで22分
- 100%まで46分
充電に時間がかかるとシャッターチャンスを逃すことにもなりかねませんから、短いに越したことはないですね。
Ace Proの課題
AceProは完成度が高いものの、欲を言えば伸びしろはあります。
画角
GoProやOsmo Actionと比較すると、若干ですが画角が狭いです。
次世代のAce Proでもう少し広くなればいいですね。
レンズカバー
レンズカバーを自力で交換できるデザインなら、修理に出さずに済みます。
修理に出してから戻ってくるまでには時間もけっこうかかりますからね。
また、拡張性が増してGoPro HERO Black13のような使い方ができます。
GoPro HERO Black13は交換式のマクロレンズやアナモフィックレンズに対応しています。
HDR
フレームレート60pまでHDRを使えると最高です。
10bitカラー・Log撮影対応
GoProやOsmo Action同様、10bitカラーやLog撮影ができるようになると文句がありません。
Ace Proを買う前に知っておきたいポイント
競合のアクションカメラより画質はいいの?
Ace Proは以下の要素的に最高画質ということができます。
- センサーサイズ
- 絞りの大きさ
- ビットレートの高さ
- 8K対応
など
とは言え、明るい時間帯の画質で言えば、GoPro HERO12やOSMO Action4と比較してそれほど大きな違いは感じられません。
ビット深度やLog撮影のこともあるので、総合的には完勝とまでは言えないと思います。
(AceProは8bitまで&Log撮影モードなし)
一方、暗所性能とズーム性能で比較するとAceProは別次元にいます。
なのでそこまで頻繁に使うことはなさそうです。
ただし、クラリティズームに関係しているので8K対応には意味があることだと思います。

バッテリーのもちはどう?
スマホアプリと連携するとバッテリー消費が激しいですが、カメラ単体で使う分には十分使えます。
(4K@30fpsで最大100分)
急速充電ができるので充電時間もそんなに必要なくて便利です。
長時間使うことがわかっている時は、予備バッテリーを持っておいたり、モバイルバッテリーを用意してもいいかもしれません。
(AceProのバッテリーは交換できるタイプです。)
丈夫ですか?
スクリーンがフリップ式なのは便利ですが、他のアクションカメラよりは故障リスクが高いです。
その点を除けば、外装はかなりがっしりしており、GoProはOsmoActionと同じレベルの耐久性があるように見えます。
GoProとOsmo Action4のいいところどりしたような印象です。
外部マイクは使える?
別売のマイクアダプターを使えば、外部マイクが使えるようになります。
縦動画用に使える?
Ace Proはショート動画用など縦動画撮影もできます。
方法は2つあります。
縦撮影の方法
- 本体を縦向き状態にして撮る
- FreeFrameビデオモードで撮る
①の場合
縦向き用のアクセサリーを使います(別売)。
②の場合
FreeFrameビデオモードにすることで、縦横比は4:3で撮影しておいて、編集時に縦横自由に切り出すことができます。
▲縦のパターンと横のパターンを確認しながら撮ることもできます
熱停止する?
これまでのところ、熱が原因で途中で止まったことはありません。
ただし、高解像度×ハイフレームレートにSDカードが追いつかず止まったことはあります。

Ace ProとAceの違いは?
Ace Pro(ライカと共同開発)とAce(Insta360単独開発)の違いは以下の部分です。
Insta360 Ace Pro | Insta360 Ace | ||
---|---|---|---|
ライカとの共同開発 | |||
①デザイン面 | 重量 | 179.8g | 176.8g |
バッテリー容量 | 1650mAh | 1700mAh | |
急速充電 | |||
前面スクリーン | 0.7インチ | 0.66インチ | |
クイックメニューボタン | |||
②映像面 | センサーサイズ | 1/1.3インチ | 1/2インチ |
絞り | f2.6 | f2.4 | |
解像度@最大フレームレート | 8K@24fps 4K@120fps | 6K@30fps 4K@120fps |
|
最短撮影距離 | 40 cm | 60 cm | |
定価 | 本体のみ | 67,800円 | 55,000円 |
ほとんどの部分は共通で一部だけが異なっています。
Ace Proを選ぶメリット
- 画質的に優れている(8k対応,暗所性能)
- 急速充電ができる
やはりセンサーサイズが大きいほうが光を多く取り込めるため、ダイナミックレンジや色の再現性で有利です。

GoProやOsmoAction4とはどう違う?
繰り返しにはなりますが、大きい違いは暗所性能の部分です。
よりくわしい比較は以下のページにあります。
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あったほうがいいアクセサリーは?
特別な使い方をしないなら最初は本体+自撮り棒からスタートするのがオススメです。
使っていて必要なものを徐々に追加していけばOKです。
▲AceProのパッケージに含まれているもの

スクリーンプロテクターは特典でGET!
スクリーンプロテクターを貼るつもりなら公式サイト経由の購入がオススメです。
(公式サイトの購入者は特典でスクリーンプロテクターがついてきます。)
愛用中のAcePro用アクセサリー
僕自身はできるだけカメラのポテンシャルを引き出したいのでアクセサリーを追加しています。
いくつか気に入っているものを紹介しておきます。
多機能自撮り棒
その名の通り、多機能なのでアイデアしだいでマルチに活躍します。
三脚
ローアングル用
壁に取り付け


クイックリリースマウント
クイックリリースマウントがあると自撮り棒につけたり、外したりが一瞬でできます。
他のアクセサリーについて使用感等をまとめて紹介しています。
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Insta360 AceProのアクセサリー
Insta360 AceProのポテンシャルを最大まで引き出すにはアクセサリーも必要です。 選択肢が豊富なので僕がこれまでに試せたのはほんの一部に限られますが、その使用感や評価をまとめてみます。 この ...
どこで買えばいい?
特典や保証内容を踏まえるとInsta360公式サイトがオススメです。
\本体購入者にはアクセサリープレゼント/
Insta360公式サイトへ飛びます
AceProはどんな人にオススメのカメラか
- アクションタイプの丈夫なカメラを探している(アクティブな人)
- 時間帯問わず使えて小さいカメラがほしい(海外旅行者)
- Vlog用のカメラを探している(Vlogger)
- 操作が難しくないものを探している(動画撮影はじめたての人)
Insta360 AceProが活躍する場面
散歩,旅行,キャンプ,Vlog,アウトドアスポーツ,ドライブ,サイクリング,ツーリング(車,バイク,自転車など)
AceProをレンタルできるサービス
本当に気に入ったら買うくらいの気持ちで一度レンタルしてみてるのも悪くないと思いますよ。
迷ってるならレンタルもオススメ
↑ひらく
比較表付き:Insta360のレンタルサービス|どこで借りるのが正解?
最後に
これまでは小さくて夜間撮影もできるカメラといえばジンバルカメラくらいしか現実的な選択肢がありませんでした。
それが、AceProによってアクションタイプのカメラでもAIを駆使した夜間撮影ができるようになった感じです。
依然としてOsmo Pocket3のようなジンバルタイプのカメラのほうがいい部分もありますが、アクションタイプのカメラよりも直感的に使えなかったり、防水じゃなかったり、雑に扱えないなど使いにくい部分もあります。
そういう意味でAceProの登場は大きいです。
関連記事
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